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残暑疲れは帯状疱疹にご用心 体の片側に痛みや発疹 赤いポツポツ 免疫力低下で突然発症

NIKKEIプラス1

2018/8/25付

発疹が出てから3日以内に抗ウイルス薬を投与すれば、重症化を防げる可能性が高まる。東京逓信病院(東京・千代田)で皮膚科部長を務める江藤隆史副院長は「頭部に発症すると片頭痛、胸部では狭心症などと他の病気を疑うことも多いが、体の片側の痛みに続いて発疹が現れたら、すぐに皮膚科を受診してほしい」と注意を促す。治療が遅れると、痛みや皮膚症状が悪化したり、長引いたりしやすい。

通常は約3週間で皮膚症状が治まり、痛みも消える。ただし50代以上では1カ月以上かかることが多い。「高齢者や持病で免疫力が落ちている人、痛みや皮膚症状が強かった人は、3カ月たっても痛みが続く『帯状疱疹後神経痛』になりやすい」(本田院長)

帯状疱疹後神経痛になると、10年以上激痛に苦しむ例もあるという。江藤副院長は「帯状疱疹は多忙で休めないときに発症しやすく、受診を先延ばしにする人も少なくない。後遺症を残さないためにも、早期の診断と治療、休養の確保が重要」と強調する。

水痘ワクチンの接種も帯状疱疹の予防に有効だ。加齢で低下した水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を再び強化して、帯状疱疹の発症や重症化を防ぐ効果がある。

水痘ワクチンは1~2歳児を対象に2014年から定期接種が開始。16年には50歳以上の成人が、帯状疱疹の予防を目的に接種することが可能になった。成人は費用(約1万円)が自己負担になるが「水痘ワクチンの接種で帯状疱疹の発症率は半減し、帯状疱疹後神経痛の発症軽減も期待できる」(江藤副院長)。

本田院長は「子どもの水痘ワクチン接種の定期化以降、成人の帯状疱疹が増えている」と指摘する。ウイルスと出合うことで免疫機能が高まる「追加免疫効果」が得られにくくなったからだ。「高齢者や多忙な人は特に、元気なうちにワクチンを接種しておきたい」と勧める。

(ライター 田村知子)

[NIKKEIプラス1 2018年8月25日付]

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