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不眠は認知症・生活習慣病の元 高齢者向け支援広がる

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NIKKEI STYLE

高齢者の睡眠を改善する取り組みが医療機関以外でも広がってきた。体内時計の正常化を図る「光療法」を導入する介護施設が登場し、自宅で睡眠状態を測定する装置の貸し出しも神奈川県で本格的に始まる。不眠は生活習慣病や認知症のリスクを高めるとされ、悩む人は増えている。専門家は適度な運動や栄養バランスの取れた食事が快眠につながると指摘する。

6月下旬、通所介護施設「リハビリデイサービス・ピースフル」(大阪市港区)。トレーニングやウオーキング用のマシンが並ぶフロアの中央で、強い光を発する機器の前に座り、読書をしたり足裏のマッサージを受けたりする高齢者の姿がみられた。睡眠改善のため、2015年の開業時から利用者全員に続けている光療法だ。

人は朝日を浴びると体内時計が整い、睡眠を誘導するホルモン「メラトニン」が夜に分泌されて眠気を促す。身体機能が低下した高齢者は外出が減って日光を浴びる機会が少なくなる。光療法は人工的に明るい光を当てて、体内時計を正常化させるのが狙い。施設の利用者は専用機器で朝に光を浴びるわけではないが、日中でも睡眠に一定の効果が見込めるという。

デイサービスの3時間15分のプログラムのうち、最大1万ルクスの光を10分間浴びる。光療法は医療機関で施されることが多いが、公的医療保険は適用されない。専用機器があれば施設や自宅でも可能だ。週2回通う榎本肇さん(80)は「数年前から睡眠剤を服用しているが、量を半分にしてもぐっすり眠れるようになった」と笑顔を見せる。

機能訓練指導員の谷口勝好さん(49)は「体を動かす根幹の脳が休まらないとリハビリ効果は弱まる。短時間だが、睡眠の大切さを知るきっかけにしてほしい」と話す。

光療法で使う専用機器の販売会社(神戸市)の担当者は「販売先は医療機関が多いが、最近は介護施設で導入するケースもある」と説明する。

16年の厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、睡眠で休養が「あまりとれていない」「まったくとれていない」と答えた人は60歳代で14.6%、70歳以上で11.2%。09年の調査と比べて、それぞれ2.7ポイント、3.6ポイント上回った。眠っても休めていないと感じる高齢者は増えている。

 医療法人社団フォルクモア(横浜市港北区)は、医療・介護ベッド最大手のパラマウントベッド(東京・江東)などと協力し、睡眠の簡易検査を始めた。高齢者にベッドや布団に敷く同社のセンサー装置を貸し出し、自宅で睡眠状態を1週間ほど計測。寝返りや心拍・呼吸、就寝・覚醒時刻などのデータを記録し、睡眠状態を分析してアドバイスする仕組みだ。

17年10月~18年3月、川崎市で試行。「地域に根付いて高齢者の利用が多く、薬を受け取るついでに睡眠や体調の相談も気軽できる」(フォルクモアの碓田茂常務理事)との理由から、薬局30店舗に装置を預け、高齢者約250人に貸与した。その結果、一時的に呼吸が止まるなど睡眠時無呼吸症候群の疑いがある高齢者もみられ、受診を促したという。

8月から川崎市と横浜市で簡易検査を有料で導入し、薬局以外にドラッグストアにも利用店舗を広げる方針だ。碓田常務理事は「不眠は認知症や生活習慣病につながる恐れがある。自分の睡眠状態を知ることで健康維持に努めることができる」と話している。

◇  ◇  ◇

日中の活動減りやすく 脳への刺激が重要

睡眠健康推進機構(東京)の大川匡子機構長によると、人は老いとともに深い眠りが少なくなり、睡眠時間も減るのが自然という。体調やストレス、薬の副作用などが眠れない要因となる。

睡眠不足が続くと、「肩こりや頭痛、倦怠(けんたい)感などが生じ、重症化でうつ病や生活習慣病に至る。認知症の原因物質の蓄積も判明しており、発症につながる恐れがある」(大川機構長)として警鐘を鳴らす。

良質な睡眠のために(1)決まった時間に朝日を浴びる(2)散歩やジョギングなど軽い運動(3)栄養バランスのとれた朝昼夜の食事――などを挙げる。約20~30分の昼寝も効果があるが、長いと夜に眠れなくなるので注意が必要。寝る際に手足が冷えない工夫も有効という。

大川機構長は「高齢者は日中の活動が若い頃に比べて減りやすい。脳に刺激を与える生活を心がけてほしい」と強調。好奇心を持って自分のやりたいことに毎日取り組むことも、良質な睡眠につながるとしている。

(小安司馬)

[日本経済新聞夕刊2018年7月18日付]

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