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輸入車販売大手ヤナセの本社1階にある旗艦店「メルセデス・ベンツ東京芝浦」(東京・港)。高級車の代名詞「メルセデス」ブランドの様々なモデルが展示されているフロアで、二村恭平さん(24)は来店客にハツラツと声をかける。反応から相手の性格を読み取り、変幻自在に接客を変え、生活スタイルに合わせたクルマを提案できるように目を配る。

勝負は第一声から始まる。二村さんは「まず元気良くあいさつするのを心掛けている」と話すが、ただ明るさを前面に押し出すだけではなく、相手の反応も注視している。声のトーンや話し方から「積極的に説明してほしい人」や「自由に店舗を見たいから放っておいてほしい人」などの属性を見極めるためだ。

クルマは生活スタイルによって使い方が変わるため、夫婦間のやり取りも判断材料になる。やりとりを見ながら、どちらが購入の決定権を持つかを探る。

「旧型のGクラスが欲しいんです」。6月、多目的スポーツ車(SUV)「Gクラス」の新型車発売を知り、30代の夫婦が駆けこんできた。希望の色の車が店舗に1台しか残っていなかった。急いで契約する必要がある。

「子どもを乗せられるかしら」。購入検討時に女性側がこう発したのを二村さんは聞き逃さなかった。Gクラスは車高が高く、「今使っているチャイルドシート一体型のベビーカーでは女性1人では乗せられない」と判断。最後の1台が売れる前に、費用はかかるが据え置き型のチャイルドシートなら1人で子どもを乗せられると提案。夫婦双方に満足してもらった上で購入してもらえたこともある。

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