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前立腺がん、術後の尿漏れ対策に パッドなど多様化

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NIKKEI STYLE

前立腺がんの手術を受けたあと、患者の大半は尿漏れを起こす。ほとんどの場合は一時的で、1年以内に日常生活に支障はなくなるが、止まるまで気にする人も少なくないはずだ。最近は紙おむつだけでなく、男性用の尿漏れパッドなどの対応製品も増えている。尿漏れの量や場面に応じて使い分け、快適な生活を送りたい。

手術後に尿漏れを起こすのは、ぼうこうにたまった尿を体外に出す尿道を締めて尿が出なくする括約筋を、手術の際に傷つけてしまうためだ。前立腺は尿道を取り巻いている。特に前立腺がんは括約筋のすぐ近くにできる。このため手術をするときに括約筋を傷つけずにがんを取り除くことが難しい。手術後は括約筋の機能が低下し、回復するまで尿漏れが起きやすくなる。

尿漏れを防ぐリハビリは、括約筋を鍛える骨盤底筋体操が一般的だ。ただ、こうしたリハビリはすぐに効果が出ることは少ない。手術後10日程度の退院までに尿漏れが止まる患者は一部で、多くの場合は退院後もリハビリを続けることで尿漏れが減っていく。

「ロボット手術の発達で尿漏れは減ってきたが、手術後3カ月経っても患者の30%はまだ尿漏れがある。患者さんには焦らずにやりましょうと話している」と東京医科大学病院の大野芳正教授は説明する。

健康保険の対象になったことで、手術後の排尿ケアを担当するチームを置く病院も増えている。男性は尿漏れや対応製品に不慣れな人が多いため、担当者から尿漏れの状態に応じた助言を受けるようにしたい。

尿漏れが続いている間は、紙おむつをはくなどして外に漏れないようにするが、男性向けにも尿漏れ対応製品の種類は増えてきた。最近利用が広がってきたのは、女性の生理用品のように下着の前に貼り付けて使う男性用の尿漏れパッドだ。

 1日の尿漏れが比較的少ない人向きだが、最近は紙おむつに近い200ccくらいまで対応できる製品も販売されている。パッドをからだに密着させるため、ブリーフやボクサータイプのぴったりしたパンツを使う。

1日の尿漏れが30ccくらいまでと少ない人向けには、そのまま洗濯できるパッド付きのパンツもある。

尿漏れが多いと紙おむつを使うが、大変なのが交換や、使った後のゴミ捨てだ。特に仕事や外出時には、男性用トイレでは尿を吸って膨らんだ紙おむつを捨てられるゴミ箱が見当たらず困ることが多い。こうしたときはゴミ箱のある多目的トイレを使ってもいい。

また尿漏れが多い人などは、収尿器の利用も考えられる。収尿器はコンドームのようなサックを付けてチューブでつないだポリ袋に尿をためる。尿をためる袋は太ももに巻き付けておき、たまった尿はトイレでチューブから流して捨てる。紙おむつのように交換やゴミ捨ての場所を捜す心配がないのが利点だ。

普段はそこまで尿漏れが多くない人でも、魚釣りや山登りなどのときに使えば便利。尿漏れパッドや紙おむつを短時間で交換する必要がなく、気軽に外出しやすくなる。

尿漏れのほとんどは1年以内によくなるが「5%から数%、尿漏れが残る患者もいる」(大野教授)。こうした患者には人工尿道括約筋を体内に埋め込む手術などの治療も選択肢になる。

日本では少なかった前立腺がんだが、高齢化の進行や食生活の変化で近年は患者は急増。近い将来、男性のがん患者数ではトップになると予想されている。手術後の尿漏れに上手に対応して、快適な日常生活を送れる環境を整えたい。

◇  ◇  ◇

「手術すれば誰でも」 家族の理解大事

前立腺がん手術後の尿漏れは、事前に説明されていても実際に起きるとショックを受ける患者も少なくない。尿漏れへの羞恥心だけでなく、紙おむつなどのごみ処理で家族に手間をかけることなどを負担に感じる患者もいるという。

家族など周囲は「尿漏れは手術で当然起きることで、その人のもともとの価値が下がっているわけではないと確認してあげることが大切」と東京医科大学病院の帯刀朋代皮膚・排泄ケア認定看護師は話す。

骨盤底筋体操などリハビリの効果が出るまでには3カ月程度の時間がかかる。パッドの使用数が減ったことを周囲が一緒に喜ぶことなどは、意欲向上につながる。なかなか効果が出ないときは、体操のやり方が間違っていないか確認するのもよいかもしれない。

(編集委員 小玉祥司)

[日本経済新聞夕刊2018年6月27日付]

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