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退職世代の資産延命術 投信の「引き出し方」に工夫 65歳から定率、75歳以降は定額で

2018/6/23付 日本経済新聞 朝刊

定額法は毎年(毎月)決まった額を生活費の補てんに使えるのがメリット。しかし相場が下がった時にも一定額を引き出し続けるため、元金の取り崩しが増えて資産の目減りが加速する恐れが強い。

定率法は相場が上昇しているときには多めの金額を、下落時には少ない金額を引き出すことになり、資産の減少ペースは遅くなる。半面、毎年の引き出し額が一定しないため、生活設計は立てにくい。

そこでフィデリティ退職・投資教育研究所の野尻哲史所長が提案するのは両者の組み合わせだ。

例えば60歳でいったん定年退職しても、65歳までは仕事を続け、その間は資産を増やすことに専念する。65歳からは定率引き出しで資産の延命を心がけ、本格的な資産の取り崩し期となる75歳以降は定額引き出しに切り替える。

野尻氏は「退職後でも、お金の増やし方・使い方はライフステージによって変えた方がいい」という。

あるバランス型投信を2001年末に購入し、運用しながら定額、定率、そして両者の組み合わせで資金を引き出した3つのケースを試算してみた(図B)。

資産の減り方が最も速かったのは毎年120万円ずつ引き出した例で、昨年末時点の残高は約530万円。一方、資産の6%ずつ引き出したケースは残高が約1200万円と約2倍になる。ただし16年間の引き出し総額は定額法が1920万円に対して、定率法は1430万円にとどまった。

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