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夏は細菌性食中毒にご用心 手洗い、作り置きは急冷

NIKKEIプラス1

2018/6/9付

写真はイメージ(PIXTA)

 飲食によって腹痛や下痢、嘔吐(おうと)、発熱といった症状が起こる食中毒。梅雨から夏にかけての高温多湿な時期に多発する。安全・安心な食生活のために、気をつけたい細菌と予防法をまとめた。

 食中毒を引き起こす主な原因は、細菌とウイルスだ。ウイルスは低温や乾燥した環境で長く生きるため、ノロウイルスなどによる食中毒は、冬場によく発生する。これに対し、細菌は高温多湿の環境を好む。つまり、夏場に特に気をつけるべきは、細菌性食中毒だといえる。

 細菌性食中毒といえば、かつては細菌が大量に増殖した食品を食べることによって発症すると考えられてきた。しかし近年、ごく少量でも食中毒を招く細菌があることがわかってきたという。

 その代表例がカンピロバクター。日本でノロウイルスに次いで食中毒の発生件数が多い原因物質だ。麻布大学生命・環境科学部食品生命科学科の小西良子教授は「肉類、特に鶏肉の汚染率が高い。市販の鶏肉の7割に存在すると思った方がいい」と話す。新鮮な肉ほど菌が多いので要注意だ。感染を防ぐには、しっかり加熱することが必須。中心部が75度以上で1分以上の加熱を目安にしよう。

 サルモネラ菌や、О―157で知られる腸管出血性大腸菌も、少量で食中毒の原因になることがある。いずれも肉類に含まれていることが多く、加熱不足で発症する。腸管出血性大腸菌は特に毒性が強く、乳幼児や高齢者は重症化し、死に至る場合もある。

 食中毒菌は加熱すれば殺菌できるとは限らない。例えばウエルシュ菌は熱に強い。東京大学大学院農学生命科学研究科の関崎勉教授は「大量に作り置きしたカレーなどに含まれていると、煮ても生き残った菌が、50度くらいまで冷めたところで増え始める」と話す。37~45度が増殖が最も活発になる温度だという。

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