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奥ノ谷さんは初めての顧客にも店内で仮眠を促し商品を試してもらう

奥ノ谷さんは初めての顧客にも店内で仮眠を促し商品を試してもらう

銀座の中心部、銀座4丁目交差点近くにある商業施設、銀座コア。高級マットレスを製造・販売するエアウィーヴ(東京・中央)は1階の入り口近くに旗艦店「銀座コア店」を展開する。店長の奥ノ谷康子さん(53)は70平方メートルの店内に数多く並べられている商品を実際に試してもらい、睡眠にいざなう。笑顔を絶やさない親しみやすい接客で初対面の来店客もとりこにする。

総合スーパー(GMS)などで設置している寝具売り場は高層階にある場合がほとんどで、目的を持って訪れるケースが大半だ。銀座コア店は1階で運営している利点を生かして、ふらっと立ち寄ってもらえるような工夫を施し、「まずはエアウィーヴを知ってもらうきっかけにする」(奥ノ谷さん)。

目の前の中央通りには多くの観光客・旅行客が訪れることに目をつけた奥ノ谷さんは店舗入り口に誰でも使える椅子を設置した。歩き疲れた人々に無料の休憩所代わりに使ってもらうためだ。その狙いはズバリ的中し、来店を促す切り札となっているという。

来店するのは日本人だけではない。百貨店や空港型免税店などインバウンド(訪日外国人)をひきつける商業施設が集積する銀座だけに、海外からの旅行客も多い。人種のるつぼ、米国で仕事をしていた経験を持つ奥ノ谷さんだけに、様々な国から訪れる外国人にも積極的に声をかける。「今では16カ国語で『ありがとう』と話せるようになった」(奥ノ谷さん)と話す。

入り口までは来てもらったとしても、エアウィーヴは10万円を超える商品も取り扱うだけに、購入につなげるのは容易ではない。さらにエアウィーヴのマットレスは特殊な素材を用いており、圧力をかけると反発するのが特徴で、一般的なマットレスと比べて触ると硬く、寝心地の良さが伝わりにくい。

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