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梅雨時の心身不調 横隔膜を鍛えて乗り切る 逆腹式呼吸も取り入れて 胃腸の働き活発に

NIKKEIプラス1

2018/6/2付

次に、外側の腕を曲げつつ肘を引き上げて、脇腹から体側を伸ばしながら深呼吸を2回(脇腹開き)。両手で背もたれを持ち、背中を丸めて息を吐く(背中丸め)。

続いて、基本の腹式呼吸。鼻から息を吸い、下腹を膨らませる。その後、できるだけ細く長く息を吐き、下腹をへこませる。やや前かがみになって、息をしっかり吐き切ろう。

寝転んで両膝を立てた姿勢での腹式呼吸も効果的だ(横になって腹式呼吸)。できるようになったら、バスタオルや枕などで負荷をかけてみよう。体力に合わせて、少しずつ重くするとよい。

横隔膜をさらに鍛えるのが「逆腹式呼吸」。腹式呼吸とは反対に、息を吸って下腹をへこませ、吐いた時に膨らませる。椅子に座った状態でも、寝転んで取り組んでもよい。

慣れてきたら、立った姿勢で。「ハッ、ハッ」と強く早く呼吸する。身についたら、歩きながら繰り返そう。横隔膜への刺激が増して代謝を促すので、シェイプアップ効果も期待できる。意識的に横隔膜を鍛えることで、メンタルを安定させる脳内の物質「セロトニン」の分泌が増え、うつや老化の予防、睡眠の質向上も望める。

猫背や運動不足が長年続くと、横隔膜は硬くなって動きが悪くなる。その結果、呼吸が浅くなり、交感神経が優位になって心身の緊張状態が続く。リンパ球が減少して免疫機能が低下し、ホルモン分泌のバランスにも影響を与える。食道括約筋の働きも低下し、胸やけや逆流性食道炎を招きかねない。

呼吸が浅い人は体力や筋力が不足しやすく、姿勢が保ちづらくなる。この悪循環を断ち切るためにも、横隔膜に意識を向けて運動に取り組んでほしい。

(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)

[NIKKEIプラス1 2018年6月2日付]

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