紳士服中堅のタカキューが販売する米国発の紳士服ブランド「アレキサンダージュリアン」が好調だ。2017年9月に7年ぶりに販売が再開されたブランドで、上質な生地とデザイン、着心地の良さがファッション感度の高い40~50代のビジネスマンから支持を集めている。世間ではスーツ離れが進むなか、同ブランドの秋冬商品の売り上げは計画比2割増と好スタートをきった。
■タカキューが7年ぶり販売再開
タカキューは、主力の紳士服店「タカキュー」で、30~50代向けブランド「タカキュー」のほか、30~40代向け「レノマ」、40~50代向け「アレキサンダージュリアン」を展開する。同社はもともと、1976年にアレキサンダージュリアンのライセンス契約を結び、国内で販売していたが、タカキューの業績低迷による品ぞろえの絞り込みに伴い、10年に販売を中止していた。
昨年販売が再開されてから9カ月ほどだが、「すでにタカキューの売り上げの1割を稼ぐまでに成長している」と、取締役本部長の山口博正氏が手応えを語る。
同ブランドのデザイナーであるアレキサンダー・ジュリアン氏は、米国で権威あるデザイナーに与えられる「コティ賞」を5度受賞するなど、米国ファッション業界を代表する人物の1人として知られている。イタリアや英国の上質な生地を使いつつ、遊び心を加えた細かな色使いのデザインが特徴で、「色の魔術師」と評されている。シルエットは伝統的なクラシックなデザインで、極端に細身にはしていない。