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子供が「好きな1冊」は? 選考イベント相次ぐ

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大型連休の終盤、子供が好きな本を選ぶ投票イベントや高校生が過去1年の直木賞候補から1作を選ぶ選考会が開かれた。いずれも年若い読者がかけがえのない本と出合う好機になった。

子供が最も好きな本は何か。こどもの日の5日、全国の小学生の投票による「小学生がえらぶ!"こどもの本"総選挙」の結果発表会が東京都内で開かれた。昨年11月~今年2月中旬にネットやはがきで票を募り、12万8055人が投じた。その結果、昨年ベストセラーとなった児童書「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)が1位に選ばれた。

「いろんな生き物の残念なところをたくさん知ることができた。食べ物によってザリガニの体の色が変わる話が面白かった」。投票者代表の子供プレゼンターが賞状を渡す表彰式で、さいたま市の小学6年、田辺恭輔君は力強く語った。同書の監修者で動物学者の今泉忠明氏は「残念な面があっても何とかやっている生き物がいることに共感が集まったのでは」と喜んだ。

2位の「あるかしら書店」(ポプラ社)などトップ10に4作選ばれたのはヨシタケシンスケ氏。「子供の頃の自分が喜んでくれるかどうかを大事に絵本を作っている」と語り、自身の体験が制作のヒントになっているという。

願いは昔と一緒

近年の作品が多く選出される中、1985年刊行の「ぼくらの七日間戦争」(KADOKAWA)が8位に入った。著者で90歳になる宗田理氏は「子供のやりたいことは昔も今も変わらない。だから30年以上前に書いた作品を今も読んでもらえるのだろう」と言う。

総選挙のアンバサダーで、芥川賞作家のお笑いタレント又吉直樹氏も登壇した。トークショーでは、子供が「なぜ小説を書こうと思ったのか」と質問。読書が子供の頃から好きだったという又吉氏は「18歳の時、原稿用紙を買って書こうとしたことがあったが、まったく書けなかった。改めて文字を並べて世界を描くことは本当にすごいと思い、もっと本が好きになった」と答えた。そして「みんなも一度書いてみて」と呼び掛けると、子供たちは元気にうなずいた。

総選挙は、主に児童書を手がけるポプラ社が創立70年の記念事業として実施した。長谷川均社長は「1票でも投票のあった本は2万点にのぼる。新たな本に出合うきっかけを今後もつくりたい」と来年以降も実施する考えを示した。

翌6日には第5回高校生直木賞の選考会が都内で開かれた。この賞は読書教育の一環としてフランスで25年以上続く「高校生ゴンクール賞」にならって2014年に始まった。過去1年、つまり直近2回の直木賞の候補10作の中から予選を通った5作について議論し、優れた1作を選ぶ。今回は過去最多の25校の生徒が参加し、彩瀬まる「くちなし」(文芸春秋)が選ばれた。

意見交換楽しく

午後1時に始まった議論は白熱した。「○(1点)」「△(0.5点)」による投票が3度行われ、最後に多数決で「くちなし」が選ばれた時には午後4時を回っていた。高校生の率直な意見は繊細かつ大胆だった。本家の直木賞を受賞した佐藤正午「月の満ち欠け」については「輪廻(りんね)転生という設定がライトノベルっぽい」、門井慶喜「銀河鉄道の父」には「心情を丸カッコで表現する文章表現が読みにくかった」という辛口の意見も聞かれた。

「くちなし」は当初から多くの支持を集めた。「幻想的な世界観が五感に訴えかけてきた」「高校生が知らない愛の世界が描かれている」「好き嫌いが分かれる作品だからこそ安易に人に薦められない。だけど私は個人的に大好き」など熱い意見が聞かれた。

千葉県の市川高校2年、稲葉あすかさんは前回は1人だけで参加し、今回は文芸部の仲間10人と準備を重ねて選考会に臨んだ。「最初は『月の満ち欠け』を推したが、議論するうちに『くちなし』の面白さがよみがえってきて投票先を変えた。初めて会う同世代の本好きの意見を聞くのは濃厚な時間だった」と語る。

選考会は公開で実施された。議論を聞いた30代の男性は「本を読む行為はひとりでしかできないが、同じ本について語り合うことは楽しいものだと感じた」と興奮気味に話す。実行委員会代表の伊藤氏貴明治大准教授は「激しくも深い議論が聴衆の心にも火を付けた。読書の輪がさらに広がってほしい」と期待を寄せる。

(近藤佳宜)

[日本経済新聞夕刊2018年5月14日付]

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