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パクチーは根が美味 アジア野菜、国内栽培広がる

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NIKKEI STYLE

ガパオにカイラン、赤インチョイ。聞き慣れない名前の野菜やハーブの栽培が増えている。いずれも中国やタイ、ベトナムなどアジアの野菜。新顔の登場で、本場に負けない料理の幅が広がってきた。

「近大マグロ」の近畿大学が今、中国野菜のブランド化に取り組んでいる。農学部がある奈良市内で3年前から栽培しているのがザーサイだ。

ザーサイといえば漬物を思い浮かべるが、もとは中国野菜のひとつ。いため物やスープにと幅広く使うが、日本では瓶詰めは買えても、生の入手は難しい。「本場の味を提供したいので、新鮮で安全なザーサイを育ててくれませんか」。関西で中国レストランを展開する日本クリーンシステムズ(奈良市)の畑中利久社長の求めに近大が応じた。

収穫は1~2月。3年目の今年度は約150キロ採れた。レストランでは茎を加工した浅漬け(350円)を季節のメニューに載せる。今季分は完売し、試食はできなかったが、ほのかな辛みとしっかりした歯応えが特徴という。

「『今年も入ってますか』と聞いてくる常連客が増えてきた」と畑中社長。学生に栽培を指導する大石卓史准教授は「栽培から販路の開拓まで、もっとノウハウを積み重ねたい」と話す。

アジアの野菜では、癖のある香りのパクチーが数年前から大人気で、国内栽培が増えている。それに続けと新顔が相次いで登場している。

福岡県小郡市の川辺農園が栽培するアジアの野菜は年間に30種類ほどにのぼる。カイラン、ベトナムミント、赤インチョイ、油麦菜(A菜)、ロンシーサイなど、栽培リストには耳慣れない野菜の名前がずらりと並ぶ。

アジアの食文化を伝えたいと川辺一平さん、久美さん夫妻が12年前に始めた。中国や東南アジアのマーケットを回り、有望な野菜を見つけると現地から種を仕入れて農園で試験栽培。中には「栽培がうまく行かず断念する野菜もある」が、毎年4、5種類の新顔がリストに加わる。例えば、ホーリーバジルは、タイで「ガパオ」と呼ばれる。同名の料理で知られるが、「生のハーブを使えば、味が格段に良くなる」という。

16年には福岡市内に直販店のアジアン・マルシェを開いた。店頭には一般消費者のほか近くの飲食店も買い出しに来る。海外旅行で現地の味を知ったエスニック料理ファンが広がり、フレッシュな野菜で味の可能性を追求する飲食店も増えている。本物を求める二つの動きが、新顔野菜の追い風になっているようだ。

野菜の直売所が増え、ひと味違う野菜の需要が増えているという背景もある。

山崎農園(神奈川県三浦市)は昨年度から四川児菜(アーサイ)という中国野菜を栽培している。出荷先の道の駅では「大根やキャベツだけでは特色が出せない。珍しさからか、アーサイはよく売れていますよ」と山崎和善代表は手応えを感じている。

新顔とはいえ調理が難しいわけではない。中国野菜はチンゲンサイと同じようにいためたり煮込んだりが合う。ハーブも、料理に加えればエスニック風になる。

「実はパクチーは根っこがうまいんですよ」。取材するうち、こんな話を聞いた。タイ料理に詳しい料理家、アベクミコさんに利用方法を聞くと「最も簡単なのはスープのベースとして煮出す方法」。すりつぶしてドレッシングに加えれば、葉にはない優しい香りが広がる。根をてんぷらにしたりきんぴらにしたりと、和食への応用もできる。

日本の食卓に並ぶ和の野菜も、もとをたどればアジア生まれが多い。新顔野菜は使い方次第で、食の可能性を広げてくれそうだ。

◇  ◇  ◇

「ベランダパクチスト」の道

熱烈な愛好家を指す「パクチスト」という言葉まで生まれたパクチー。最近は食品スーパーに並ぶほど普及してきたが、家庭でも栽培できる。パクチーの種はコリアンダーと呼ばれるハーブ。野菜の種を扱う店や、香辛料の専門店で入手可能だ。

注意するのは種をまくタイミング。南方の植物だから強い日差しを浴びてすくすくと育つのだろうと思いがちだが、実は地中海が原産の植物。予想に反し暑さに弱く、寒さには比較的強い。

川辺農園の川辺久美さんによると「日差しが強く、高温になる夏場は育てにくい」という。育てるなら3~4月の春まきか、9~10月の秋まき。春まきならまだ間に合う。

種から育てるのが面倒なら、買ってきた生パクチーの根を切って、プランターなどに直接植える方法が簡単。うまく行けばベランダパクチストも夢ではない。

(田辺省二)

[NIKKEIプラス1 2018年4月21日付]

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