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労使交渉に臨むNTTコムの庄司社長(手前から2列目、左から3人目が庄司氏)

2年間ドイツに駐在し、日本へ帰任した。

1998年開催の長野五輪の準備に向け、赴任していたドイツから戻るよう言われました。テレビ局へ伝送システムを手配したり、エンジニアを集めたり「何でも屋」のような仕事をするためです。

帰国後、会社の方針にはじくじたる思いを抱いていました。景気悪化で、NTTは90年代初頭に人員削減を表明しました。デジタル化が進めば、旧来のアナログの技術がいらなくなります。スキル転換をできないものかとも思いましたが、難しかったのでしょう。

95年に労働部給与課長に異動。人事制度や年金改革に携わる。

年金制度は現役世代が退職したOBの余生を負担するようなもの。世代間の公正さとは何かと、常に考えさせられました。

改革案として将来の受け取る額が決まっている確定給付型の年金を、(運用額に応じ受給額が決まる)確定拠出型に置き換えようと提案しました。国債などの金利低下とともに運用利回りが下がってしまえば、これまでの手厚かった年金の支給額が減額されることになります。現役世代だけでなく、OBにも受け入れてもらわねばなりません。

「NTTを筋肉質に変えていく、100年維持していく会社にするため必要な施策なんです」と訴えました。1年以上かけ全国を行脚し、説得を続けました。最初は反対する人が多かったのですが、地道な説得の結果、9割のOBが制度改革に賛成してくれました。

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