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中国は安定成長を続けるため、企業の海外進出を推進している(安徽省のセメント工場) 写真はイメージ

中国は安定成長を続けるため、企業の海外進出を推進している(安徽省のセメント工場) 写真はイメージ

中国が、欧州、アフリカまで陸と海でつなぐ新シルクロード経済圏構想「一帯一路」を進めているようね。親中国圏を広げようとしているみたいだけど、現状や今後の行方はどうなのかな。

一帯一路のいままでとこれからの動きについて、坂東橋なおさん(46)と洲崎理差子さん(42)が飯野克彦編集委員に聞いた。

――そもそも中国の構想はどんなものですか。

習近平(シー・ジンピン)国家主席が2013年に提唱しました。陸路で中央アジアを経て欧州に続く「シルクロード経済ベルト」を「一帯」、南シナ海からインド洋、欧州・アフリカへ向かう「21世紀の海上シルクロード」を「一路」と呼びます。

沿線は約70カ国とされます。インフラ整備を軸にヒトやモノ、カネ、情報の動きを活発にし、経済と社会の発展を促すアイデアです。南太平洋や北極圏も含まれ、中南米も取り込もうとしています。

国際秩序は従来、米国が主導してきましたが、中国が新たな秩序づくりを進める考えを示したといえます。反腐敗を掲げ国内での権力基盤を強めた習主席にとって、国際社会で存在感を高めることは政権の正統性を確かなものにすることにもつながります。中国の経済成長は鈍化傾向にあるので、海外への投資で中国企業の収益や雇用を確保するねらいもあるでしょう。

――どのようなプロジェクトが動いていますか。

例えば隣国のパキスタンでは、13年に運営権を取得した南西部グワダル港で、約4億1千万ドル(約430億円)を投じた第1期工事により総延長660メートルのコンテナターミナルが完成しました。グワダルでは工業団地も建設しています。ほかにも港湾整備や原油・ガスのパイプライン建設などが目につきます。2300億ドルを投じ、北京とモスクワを高速鉄道で結ぶ構想もあります。

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