飲食店向けのアプリ、「カタカナ使わず」売る達人ビックカメラ 鈴木重勝さん

重要なのは「実物を見せてお客様の関心事を掘り下げる」こと。まず基本的な使い方を実際にエアレジを使いながら説明する。すると客から「なるほどね。ところで」と質問が自然と出てくる。「お客様に何に関心があるかを気付いてもらう」寸法だ。

「話が違う」

「話が違うじゃないか」。基本的な説明を大切にする理由は、過去の失敗にある。あるサービスのプランを案内したとき、追加料金が発生することを説明したつもりだった。ただ、客はそのことを認識していなかった。

その時に「『伝える』と『伝わる』は違うと実感した」。それ以来、いかに商品を分かりやすく説明するかに気をつけている。「IT(情報技術)に関する知識が多いお客様ばかりではない。カタカナをなるべく使わずに説明する」のもポイントだ。

エアレジの販売コーナーではよく、テレビや家電などの雑談で盛り上がる。「エアレジの販売コーナーだからといって、POSレジアプリの説明しかしないとお客様も飽きてしまう」ためだ。

鈴木さんは03年にビックカメラに入社してから、テレビやDVD、家電などの売り場を経験してきた。売り場のプロの視点に基づいた話は「本題のエアレジよりも興味を持たれることもある」と笑う。雑談をしているうちに「お客様の心の壁が崩れていく」のが分かる。

客を飽きさせないため「常に最新情報をアップデートしている」。デジタル機器の情報サイトは毎日チェックし、仕事後にはビックカメラの家電やカメラ売り場で新商品を見て回る。

モットーは「笑顔が最強の武器」。どんなに営業の技術が高くても、笑顔でなければ客を喜ばすことはできない。「私が担当したことをきっかけに、お客様が笑顔になり、笑顔の輪が広がってほしい」と話す。

(広井洋一郎)

すずき・しげかつ
2003年ビックカメラ入社。名古屋駅西店に配属。テレビや家電、米アップル製品の修理カウンターなど歴任。15年からエアレジカウンター担当。17年11月からビックロ・ビックカメラ新宿東口店主任。

[日経産業新聞2018年3月29日付]

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