20代、酒の飲み過ぎご用心 生ビール3杯目は黄信号一緒に水を/ストレス解消に用いず

NIKKEIプラス1

2018/3/17付

アルコールは脱水作用を招きやすいため「酒と一緒に、同量または多めの水を飲んでほしい」と浅部医師。脱水が進むと不快な喉の渇きや頭痛、倦怠(けんたい)感、ひどい時は血液がドロドロになって心筋梗塞や脳血栓を引き起こすことも。水を飲むと満腹感が得られるうえ、体内のアルコールを薄めて、吸収を穏やかにする効果がある。

アルコールの代謝能力には男女差がある。一般的に、男性より体の水分量が少ない女性は血中アルコール濃度が上がりやすく、肝臓でのアルコール分解に時間がかかるため、男性よりも飲酒の影響を受けやすい。大量の飲酒が将来の乳がんの発症リスクを高めるとの研究もある。ところが「若い世代ほど、飲酒経験率の男女差が小さい」と松崎医師。「女性は少なめの飲酒を心がけて」と助言する。

以前より減ったものの、今も残るのが一気飲みだ。「一気飲みは重篤な場合、死に至ることもある」と話すのはアルコール問題が専門で、三軒茶屋神経科・心療内科クリニック(東京・世田谷)の重盛憲司医師。アルコールが分解されて生じるアセトアルデヒドは毒性が強く、酒に弱い人には影響が早く出やすい。一気飲みはハラスメントだと認識し、「しない、させない」ことを徹底しよう。

酒をストレス解消の道具にしないことも大切だ。「アルコール度数が高い酒の酔いで全てを忘れたいと思う人は、かなりのストレス状態にある」(重盛医師)。20代でアルコール依存症になるのはまれだが、「日常的に純アルコール換算で60グラム(日本酒で3合)以上飲む人は注意が必要」と重盛医師。「止めようとすると余計ストレスになるので、酒量を減らす努力を。酒は量より質、と考えて」

過度の飲酒は肝障害や膵臓(すいぞう)の病気などを招く。お酒の正しい飲み方を身につけて、悪酔いや将来の病気に悩まぬよう心がけたい。

(酒ジャーナリスト 葉石かおり)

[NIKKEIプラス1 2018年3月17日付]

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