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時短家事

乾燥機を使おう シワ残らない効果も 洗濯家 中村祐一

2018/3/6付 日本経済新聞 夕刊

 3月に入り、新生活を間近に控えて洗濯機を新しく買う人が増える。仕事が忙しく、毎日の洗濯を効率よく済ませたいという読者は多いはず。洗濯の時短のためにも、乾燥機の使用を前提にした洗濯機選びをオススメしたい。

 日本では家庭での洗濯に乾燥機を使うことがまだ一般的ではない。極端に言えば、洗濯物を全て乾燥機に任せてしまうと干す手間が省ける。バスタオルなどの乾きにくい洗濯物でもふんわりとしっかり乾き、仕上がりもぐんと良くなる。乾燥機が忙しい毎日を助ける相棒になる可能性は極めて高い。

 乾燥機能が付いているドラム式と縦型の洗濯機を比べると、ドラム式洗濯機が圧倒的に有利だ。ドラム式は衣類を槽の中でよくかき混ぜる方式のため、衣類がまんべんなく乾く。乾き具合のムラがほとんど起きず、シワになりにくいのが特徴といえる。

 タテ型の乾燥方式の場合、衣類同士が密着している時間が長いので“乾きムラ”ができてシワになりやすい。洗濯機1台で乾燥までカバーするなら、ドラム式の購入を迷わずオススメする。

洗濯後に10分だけ乾燥機に入れてから干したTシャツ。入れずに干したTシャツと比べてシワが残らない
乾燥機に入れずに干したTシャツ

乾燥機で乾燥したタオル(左)と自然乾燥のタオルの仕上がりの差は一目瞭然

 ただ、乾燥まで一気に済ませる洗濯は非常に楽である半面、衣類の傷みが激しくなるのは避けられない。衣類を傷めないように上手に乾燥させるには、乾燥機にかけるものとかけないものの仕分けがどうしても必要になる。そう考えると、洗濯機と乾燥機が一体である必要はなく、それぞれ1台ずつ用意するのも選択肢となる。

 多くの機能が付いていないシンプルな洗濯機を選べば、乾燥機を別に買ってもドラム式1台の価格より安く済むことも多い。2台別々に持っていると、洗濯機を回すのと並行して乾燥機を使えるので、時短につながる。

洗濯機と乾燥機が分かれていると、洗濯と並行して乾燥ができる利点がある

 実は我が家も、縦型洗濯機と乾燥機単体の組み合わせだ。洗濯後、バスタオルや子どもの下着、肌着など衛生面に配慮したいものは乾燥機にかけ、他はハンガーで干す。仕分ける手間はかかるが、バスタオルなど大きくて乾きにくい洗濯物がふんわりとしっかり乾くだけでも、洗濯は楽になる。

 乾燥機は、洗濯物を完全に乾燥する以外の目的でも使える。洗濯物を干す前に、5~10分ほど乾燥機で回してみよう。シワを伸ばす効果が得られる。プロのクリーニング店もよく使う技で、こうすると繊維がほぐれて、着心地が良くなる。乾燥後の衣類のシワに悩んでいて、アイロンがけも苦手という人には特にお勧めしたい。

 乾燥機には電気代がかかるというイメージが付きまとうため、ドラム式洗濯機の乾燥機能ですら使わない人も意外と多いようだ。私は電気代を払っても余りあるメリットがあると感じている。乾燥機を上手に導入して、日々の洗濯を楽にしてほしいと思う。

中村祐一(なかむら・ゆういち)
 1984年生まれ。クリーニング会社「芳洗舎」(長野県伊那市)3代目。一般家庭にプロの洗濯ノウハウを伝える「洗濯家」として活動。「洗濯王子」の愛称でメディア出演も。

[日本経済新聞夕刊2018年3月6日付]

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