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オフィス家具大手、岡村製作所の碇山友和さん(40)は2007年に社内の優秀セールス賞を受賞したトップ営業パーソンの一人だ。営業の提案書はひな型の一つとして社内で共有され、300人ほどの営業社員らの勉強会の講師を務めることもある。自社製品にとどまらない提案型営業で、顧客企業の働き方改革も支援する。

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「顧客企業が抱える課題を解決するためには、オフィス家具以外の製品やサービスを組み合わせた提案もする」。碇山さんはこう言い切る。

岡村製作所は机や椅子、棚、収納、間仕切りなどのオフィス家具を販売する。入社して17年間営業一筋の碇山さんは大手からスタートアップまであらゆる業界・業種のオフィスを見てきた。

「社員の健康状態を高めたい」「仕事の効率を上げたい」――。オフィスに関わる課題は様々。これらの課題に応えられるよう、トータルな空間作りを提案する。「自前主義にならない」が信条だ。

あるIT(情報技術)系企業ではオフィスの改装に合わせ「社員の健康を改善したい」との要望が挙がった。社内で運動ができる仕組み作りはできないかと考えた碇山さんは、知り合いのヨガ講師を紹介し社内でレッスンを受けられるようにした。多くの社員が集まるのを見て空間作りの重要性を実感した経営陣は、健康リスクとして注目される「座りすぎ」対策となるという高さが変えられる事務机を約100台導入した。

2千人規模のオフィスで社員の固定席をなくし好きな席で仕事ができる「フリーアドレス」を導入する案件では、まず資料管理のルールを提案した。社員間の交流が深まり、仕事や気分に合わせて座席を変えることで社員の発想力が高まる効果があるといわれるが、毎回同じ席に座ってしまってフリーアドレスが定着しない企業も多いからだ。

機密書類の管理や個人フォルダーの使い方に始まり、書類管理システムの活用を助言。席に書類を置いて固定化することがないようペーパーレスを進めた。導入後も岡村製作所内のコンサルタントを派遣して進捗状況の確認や指導などを続け、フリーアドレスを定着させた。

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