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手作り写真集に共感 イラスト・文章加え物語性際立つ

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NIKKEI STYLE

手作りの写真集が注目を集めている。写真家が自分の表現したい世界を、イラストや文章なども加えながら制作する。従来にない本が生まれて、海外で評価されるケースもある。

10月上旬、東京・墨田区のギャラリー「Reminders Photography Stronghold」で、写真集制作のワークショップ「PHOTOBOOK AS OBJECT」の成果発表展が開かれていた。壁一面に写真が貼られ、下にはそれを基に作られた手製写真集が置かれた。

このワークショップでは、イラストや手紙、他人が撮った写真なども用いる。キュレーターの後藤由美氏は「表現したい物語や問題意識をより深く立体的に発信するため」と話す。壁に写真を貼るのは思考を整理し、足りない材料を確認するためだという。

自ら装丁・製本

装丁や印刷、製本も写真家が自ら行う。紙や本の開き方を工夫することもできる。部数は多くても100部前後だが「目的は販売ではなく、伝え方を学ぶこと」(後藤氏)。ワークショップを始めたのは2014年。明確な目的意識を持った人を対象に人数を絞っており、結果としてプロの写真家の参加が多い。

「以前は、単にいい写真を並べればいいと思っていた」。ヒップホップに熱中するブータンの若者を撮る関健作氏はそう話す。写真だけを掲載した写真集の価値も否定しない。けれども、自分の被写体の背後にある「離婚率や失業率の高さ」は、従来の写真集では「伝え切れない」(関氏)。

そこで、ブータンの若者にイラストや自己紹介文を書いてもらい、写真とともに掲載する写真集を自作した。関氏は「物語が写真をより際立たせる。この経験から、撮影時も自分の世界を表現するにはどんなカットが必要なのかをよく考えるようになった」と語る。

手製写真集は日本ではまだ一般的ではないが、欧米では「ダミーブック」と呼ばれ広がっているという。コンクールやブックフェアもあり、そこで評価される日本の作品もある。

イタリアで賞獲得

写真家、鈴木麻弓氏の「THE RESTORATION WILL」はイタリアのPHOTOLUX主催「フォトブック・アワード」で今年、グランプリを獲得した。

東日本大震災の津波で宮城県女川町にあった鈴木氏の実家は流され、両親は行方不明のままだ。手製写真集で目指したのは、両親の遺志の復元だという。実家の跡地で見つけた父のレンズを使ったモノクローム写真や、家族写真などを組み合わせた。鈴木氏は「誰でも写真が撮れる時代だからこそ、背景をどう見せるかが問われている」と話す。イタリアの出版社から近く普及版が出る予定だ。

岡本裕志氏は昨年、友人の就職活動をテーマにした写真集「Recruit」を自作した。「特別な被写体ではないからこそ多くの人に共感してもらえると考えた」(岡本氏)が、出版社の反応はよくなかったからだ。ところが、友人のスナップに企業からのメールや履歴書などを交えた写真集はドイツのフォトブックフェスティバルで評価された。「工夫次第で写真に文脈を持たせ、物語ることができる」(岡本氏)

出版社が出す写真集は数百~数千部が一般的だ。それに比べれば手製写真集の世界は小さく、販売もSNS(交流サイト)を通じるケースが多い。しかし、10月上旬に東京都品川区で開かれた東京アートブックフェアではこれらの展示コーナーに多くの若者が集まり「こういう本は初めてです」などと写真家と活発に交流していた。反響は徐々に広がっているようだ。

(文化部 赤塚佳彦)

[日本経済新聞夕刊2017年11月21日付]

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