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摩耶観、具足… 文化財修復にクラウドファンディング

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クラウドファンディングで建築や仏像など文化財の修復資金を募る例が増えている。公的な予算を確保しにくい作品でも、全国に呼びかければ愛好家らの支援を幅広く集めやすいようだ。

神戸市の摩耶山にある旧・摩耶観光ホテル。解体が検討されていたが、7月中旬までにクラウドファンディングで500万円を超す資金が集まり、保存に向けて動き出すことになった。

同ホテルは昭和初期に開業し、途中休業を繰り返しながら1993年まで営業。閉鎖後は寂れた建物の様子が「廃虚マニア」の話題となり、無断侵入者が後を絶たず問題となっていた。

15日で目標金額

「なくすのはもったいない」と、所有者にクラウドファンディングの活用を提案したのは、産業遺産の記録・保存を進めるNPO法人のJ-heritage(神戸市)。7月から専用サイト「レディーフォー」で同ホテルを文化財に登録するための資金を募集したところ、開始から15日で目標金額を達成。調査費用などに充てるため、目標額を1千万円に引き上げて8月28日まで募集する。

支援者は摩耶観光ホテルのルームキーのキーホルダー(1万円)や調査に同行して館内を撮影できるツアー(2万円)などの商品を購入する形で、資金を提供する。3千円のプランを購入した兵庫県内の会社員は「すでに10回以上、クラウドファンディングで文化財などを支援しているが、今回は地元の案件で一層意義を感じる」と話す。

徳川家康をまつる静岡市の久能山東照宮も、所有する徳川家歴代15代将軍の具足の修復費集めにパルコのクラウドファンディングを利用した。第1弾として昨年12月から今年2月まで、国の重要文化財に指定されている家康の「白檀(びゃくだん)塗(ぬり)具足」の修復資金500万円を募ったところ、約680万円が集まり、糸のほつれや色あせを補修できた。

国宝や重文指定を受けた調度品も多い同神社。姫岡恭彦権宮司は「建物の維持管理費だけでも大変で、具足の修理に回す費用がない」とクラウドファンディングの必要性を話す。ホームページや交流サイト(SNS)で情報を発信するなど不慣れな作業もあったが「短期間で多くの資金が集まって驚いた。まだ修復が必要な具足が残っているので、今後も継続していきたい」(姫岡氏)という。

報酬は「木の札」

文化財修復を手掛ける文化財マネージメント(東京・文京)は昨年、山形県河北町の永昌寺にある江戸時代の木造十六羅漢像の修復にクラウドファンディングを使った。台座に支援者の名前を書いた木の札を納めるなどの報酬を用意。16体の仏像のうちまず1体の修復費にあたる83万円を募ったところ、約2倍の160万円近くが集まり、2体直すことにした。

同社の宮本晶朗社長は「事前にSNSを参考に仏像マニアの喜びそうな報酬を考えた」というが、反響の大きさは予想以上。ツイッターでプロジェクトを知った支援者の女性は「小さなお寺の仏像は以前から気になっていてよく修復費を募金していた。永昌寺に行ったことはないが、必要な所にお金が行き渡るならうれしい」と満足げだ。

「文化財といっても国や自治体の支援を受けられるのはごく一部」と話すのは摩耶観光ホテルの保存に取り組むJ-heritageの前畑洋平代表。「クラウドファンディングなら全国から支援を集めやすい」と手応えを示す。

とはいえ、利用には注意も必要だ。支援を募る側は修復の過程や資金の使用用途などの情報をこまめに開示しなければならない。この制度に詳しい増島雅和弁護士は「募集主には資金と引き換えに、増える作業や責任をしっかり果たす覚悟が求められる」と指摘。支援者にも「お金を出しても修復事業がうまくいかない場合もあることを理解しておいてほしい」という。

(文化部 岩本文枝、村上由樹)

[日本経済新聞夕刊2017年8月14日付]

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