マイボトル 大人の日常使いに便利な水筒10選
仕事の合間に一息
大人の日常使いに便利な水筒が増えてきた。
毎日使いたくなるマイボトルを探してみてはいかが。
かばんに入れて手軽に節約
環境への配慮や節約志向から、水筒の人気が高まっている。今回は通勤など大人の普段使いに向く水筒をランキングにした。
浄水機能付きや飲み終わった後にたためるボトルなどユニークな水筒が登場しているが、今回上位に入ったのは持ち運ぶのに向くオーソドックスな軽量型。片手で操作できるタイプは、仕事中でもサッと飲めて便利だ。保温・保冷機能付きは通年で使える。その際参考になるのが保温・保冷効力の数値。室温が20℃前後の状態で、95度の熱湯、4度の冷水を入れてそれぞれ6時間放置した時の温度を指している。
毎日使うものだから手入れしやすいものを選びたい。家事・住宅アドバイザーの藤原千秋さんは「口径が広いと、奥まで洗いやすい」と助言する。パッキンは手入れを怠るとカビが生えてしまう。交換用パッキンの入手法もあらかじめ確認しておこう。
滑らかな飲み口でゴクリ(タイガー魔法瓶)
スリムで軽いステンレスボトル。独自の加工で内筒を0.08ミリまで薄くし、軽量化を実現した。「約1年前からほぼ毎日使っている。軽く、しっかり蓋が閉まるので気軽にかばんに入れられる」(曽我美穂さん)。「凹凸のないシンプルなフォルムはかばんの中でも机の上でも邪魔にならない」(オダギリ展子さん)
蓋を開ければそのまま飲めるマグタイプ。「飲み口に丸みがついていて、直接口をつけても滑らか」(北山隆司さん)。本体の丸洗い可。飲み口が広く洗いやすい。汚れやにおいがつきにくく、さびにくい加工で「スポーツドリンクも入れられる」(藤原千秋さん)。
(1)容量500ミリリットル(2)サイズ6.6×6.6×21.6センチ、重量190グラム(3)色やサイズ展開 ブラウン、白など4色、350、600ミリリットル(4)保温効力(95度の熱湯が6時間後に)74℃以上、保冷効力(4度の冷水が6時間後に)7℃以下(5)価格の目安2000円(6)連絡先電話0570・011・101
ワンタッチで簡単開け閉め(サーモス)
サーモスの超軽量コンパクトシリーズ。ワンタッチで蓋を開けられ、そのまま飲める。「片手で操作できて楽」(中山夏美さん)なのでデスクワーク中の使用にも向く。「同じような形は他にもあるが、これは飲み口の角度が絶妙で飲みやすい」(田沼幸子さん)。蓋を閉じる時もワンタッチで、ロックも掛けられる。
丸洗い可で飲み口は外して洗え、中のパッキン部分の取り外しがスムーズなのも支持された。「保温・保冷機能、メンテナンスのしやすさ、飲みやすさなどの基本性能が高い。買って間違いのない製品」(納富廉邦さん)。基本の5色のほか、チェック柄などもある。
(1)500ミリリットル(2)6.5×7.5×22センチ、210グラム(3)黒、赤、白など5色、350、600、750ミリリットル(4)68℃以上、10℃以下(5)2300円(6)電話0570・066・966
飲みやすい広口タイプ。「口をつける部分が金属ではなく樹脂製なので、口触りが良い」(牛島義之さん)。すっきりしたデザインで「細身でバッグに入れやすい」(中川いづみさん)。飲み口の栓のパッキンを外せば、簡単にパーツごとに細かく分解して洗えるので衛生的。パッキンをつけないと栓を組み立てられない設計のため、つけ忘れて中の飲み物が漏れる心配がない。
(1)480ミリリットル(2)6.5×6.5×21.5センチ、220グラム(3)ローズゴールド、ネイビーなど4色、360、600ミリリットル(4)72℃以上、8℃以下(5)2300円(3)電話0120・345・135
1000円以下でも高機能(アイリスオーヤマ)
容量が300ミリリットルと少なめのコンパクトサイズ。1000円を切る価格は「コストパフォーマンスが高い」(牛島さん)。安価ながら「氷がこぼれにくいなど、意外と高機能。飲み物を少しだけ携帯したい人には良い」(山本奈緒子さん)。
大小2つの飲み口があり、冷たい飲料と温かい飲料を飲み分けられる。交換用のパッキンがあらかじめついているのも高評価。におい移りが気になるコーヒーなどはパッキンを使い分けることもできる。蓋、飲み口、パッキンなど全てのパーツを外して洗える。「スリム、シンプルで手入れもしやすい」(藤原さん)
(1)300ミリリットル(2)5.5×5.5×20センチ、170グラム(3)ホワイト、ピンク、ブルー、イエロー。350、480ミリリットル(4)64℃以上、10℃以下(5)950円(6)電話0120・211・299
大容量なのにコンパクト(象印マホービン)
片手で操作できるワンタッチオープンタイプの大容量ボトル。蓋のスライドを動かしてロックを解除し、ボタンを押せば開く。「600ミリリットル入ってこのコンパクトさと軽さはすごい」(納富さん)
開ける際にキャップの内側についたしずくが飛び散りにくい。飲み口の上に空気の通り穴があり、飲み物がスムーズに出てくる。蓋に空気断熱層があることで冷たい飲み物を入れても結露しにくいなど、細かな工夫が凝らされている。「内側のフッ素コートで茶渋が付きにくく、におい移りもあまりない」(石井和美さん)。栓を分解して洗える。
(1)600ミリリットル(2)6.5×7×25センチ、235グラム(3)コーラルピンク、スレートグレー、ターコイズブルー、360、480ミリリットル(4)73℃以上、8℃以下(5)3000円(6)電話0120・345・135
自動ロック うっかり漏れ防止(サーモス)
蓋の上にあるボタンを押してスライドすると開く仕組み。閉めると自動的にロックがかかるので、中の飲み物が漏れる心配がない。ワンタッチで操作できるが、「片手での開閉が非常に楽」(牛島さん)との声がある一方、「慣れるまで開けるのに苦労しそう」(中川さん)との指摘もあり、意見が分かれた。開けやすいと感じるかどうか、可能なら実際に店頭で試してみたい。
スリムで軽量タイプ。「持ちやすい細さで、ドリンクホルダーやバックパックのポケットにも入りそう」(中山さん)。蓋と飲み口は外して洗える。
(1)450ミリリットル(2)6×6.5×23センチ、190グラム(3)ピンク、ブルー、ブラック、チェック柄など、350ミリリットル(4)67℃以上、10℃以下(5)2000円(6)電話0570・066・966
スリムな女性向き(タイガー魔法瓶)
300ミリリットルで150グラムと軽量。蓋を閉めれば自動でロックし、ワンプッシュで開けられる。「ワンタッチタイプの水筒の中でもスリムで軽くて邪魔にならない」(北山さん)、「女性でも持ちやすい細さ」(田沼さん)。中は汚れやにおいが付きにくい。ただ「ボタンがちょっと固い」(石井さん)との声もあった。
(1)300ミリリットル(2)5.8×5.8×19.8センチ、150グラム(3)ミントグリーン、パウダーピンク、スノーホワイト、200ミリリットル(4)63℃以上、9℃以下(5)2300円(6)電話0570・011・101
環境にやさしい素材(クリーンカンティーン)
米国発のステンレスボトル。鉛やBPA(ビスフェノールA)などの有害物質を一切使っていないなど、地球環境に配慮している。「重いが、デザイン性、機能、価格、長持ちしそうな点を考えると良い水筒」(曽我さん)。パッキンのない構造でメンテナンスも楽だ。
(1)473ミリリットル(2)7.5×7.5×19センチ、248グラム(3)ブルー、ブラック、グリーンなど8色、355、592ミリリットル(4)初期温度70℃の3時間後が54.3℃、4℃の6時間後が6℃(5)3900円(6)電話03・3209・7575
480ミリリットルの容量でわずか180グラムととにかく軽い。「ロゴなどがなく、色合いや質感がおしゃれ」(中山さん)とかわいらしいデザインが目を引く。口径が広くて大きい氷も入れられる。飲み口はどの方向からでも口をつけられる。「氷が出てこない飲み口で夏にはうれしい」(山本さん)。
(1)480ミリリットル(2)6.6×6.6×19.7センチ、180グラム(3)サクラ、ココア、ソラなど5色、350ミリリットル(4)73℃以上、8℃以下(5)1980円(6)電話0120・104・481
女性も握りやすく(ピーコック魔法瓶工業)
蓋を開けてそのまま飲むタイプで、飲み口が樹脂製のため口触りが滑らか。シンプルなデザインと落ち着いた色合いは「オフィスに合い、男女ともに使える」(曽我さん)。すっきりした形状は「女性の手でも握りやすく、持ち運びしやすい」(オダギリさん)。蓋にも断熱材が入っている。
(1)400ミリリットル(2)6.9×6.9×17.2センチ、約220グラム(3)カーキ、インディゴ、アッシュホワイト、600、800ミリリットル(4)67℃以上、10℃以下(5)2000円(6)電話0570・094・891
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ランキングの見方 数字は選者の評価を点数化。商品名、メーカー名。(1)容量(2)幅×奥行き×高さ、本体重量(3)色やサイズなどの種類(4)保温効力、保冷効力(各6時間)(5)価格の目安(7月中旬時点のネット価格、税込み)(6)問い合わせ先。写真は矢後衛撮影。
調査の方法 オフィスや日常で使うのに便利な一人用水筒を対象に、東急ハンズ、ロフト、Amazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場の売れ筋商品や専門家の推薦、編集部の調査をもとに21商品選出。専門家11人に、「持ち運びに便利」「手入れしやすい」「軽量」といった基準からお薦めを1~10位まで選んでもらい、集計した。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
石井和美(家電プロレビューアー)▽牛島義之(アウトドアライター)▽オダギリ展子(事務効率化コンサルタント)▽北山隆司(ロフト商品部生活雑貨部バイヤー)▽曽我美穂(エコライター)▽田沼幸子(東急ハンズMD企画部チーフバイヤー)▽中川いづみ(ライター)▽中山夏美(小学館ビーパル編集部)▽納富廉邦(ライフスタイルディレクター)▽藤原千秋(家事・住宅アドバイザー)▽山本奈緒子(ライター)
[NIKKEIプラス1 2017年7月15日付]
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