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景気回復、なぜ実感薄い? 賃上げの勢い不足が影

2017/6/26 日本経済新聞 夕刊

政府や経済界が働きかけても、消費者の反応は鈍い

日本の景気が良くなっているという記事が目につくわ。経済統計などデータ上はそうなのかもしれないけれど、日々の生活の中で実感がないのは、なぜなんだろう。

日本の景気の現状について富川由美子さん(64)と合川瑞穂さん(33)が藤井彰夫編集委員に話を聞いた。

――日本の景気は良くなっているのですか。

「2012年12月から景気拡大が4年半続いており、その長さも1990年前後のバブル経済期を超え、戦後3番目になったことがニュースになりました。国内総生産(GDP)でみると、2017年1~3月期は年率換算で1.0%増と5四半期連続でプラス成長です。働きたい人1人に対し企業から何人分の求人があるかを示す有効求人倍率は4月は1.48倍となり、これもバブル期を超え、43年ぶりの高水準になりました。小売り、飲食、物流、建設業などで人手不足感が強まっています」

「さらに企業の17年3月期決算で過去最高益の企業が相次いでいます。日経平均株価は、6月2日に約1年9カ月ぶりに2万円台を回復しました。このようにマクロの経済指標は良くなる傾向をはっきりと示しています」

――景気が良くなっている理由は何ですか。

「世界経済の改善が日本経済にも好影響を与えています。米国は08年のリーマン・ショック後の金融危機から立ち直り、09年7月から長期の景気拡大が続いています。一時、心配された中国経済は政府の財政支出もあって足元は良くなっています。欧州も持ち直しています」

「日本からアジア向けの半導体製造装置や電子部品、自動車部品などの輸出が増えています。日本企業は海外での企業買収にも積極的です」

――でも、日々の生活のなかで実感はありません。

「戦後3番目に長い好景気とはいえ、年平均で1%台と非常に緩やかな成長です。これも景気回復の実感がわかない一因でしょう」

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