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心地よい眠りいざなう そよ風感覚の扇風機10選

NIKKEIプラス1

2017/5/28 NIKKEIプラス1

上質でやさしい風を生み出す最新の扇風機。
ふんわりと体を包む空気が、心地よい眠りにいざなう。
寝室を快適にする扇風機をランキングにした。

■羽根が進化 鳥・チョウからヒント

扇風機が進化している。2010年、DC(直流)モーターを採用した機種が登場。ごく弱い風を送れるようになり、風量の幅が飛躍的に広がった。東日本大震災を機に、電力消費が少なく音が静かなDCモーター搭載機種が急速に広まった。

進化したのはモーターだけではない。各社は鳥やチョウなど自然界からヒントを得て、羽根の数や形状、素材などを改良。首振りの自由度が高まったこともあり、そよ風のような心地よさが実現した。羽根の工夫で運転時の音も格段に改善している。デザインも多様化。冷暖房と併用するなど新たな使い方も広まり、夏限定から通年で使用する家電に変わりつつある。

今回、専門家に寝室で快適に使える扇風機を選んでもらったところ、日立の上位機種に支持が集まった。風の質や静音性だけでなく、リモコンの機能や使いやすさ、手入れのしやすさといった項目でも安定して高い評価を得た。2位のバルミューダを除く上位4機種は大手家電メーカー製で、地味ながらもかゆいところに手が届く安心感が高得点につながった。

1位 ハイポジション扇 HEF-DC5000 780ポイント
「うちわ風」追求 機能バランスよく(日立コンシューマ・マーケティング)

低速回転が可能なDCモーターと8枚羽根で「うちわ風」と呼ぶ微風を生む。「うちわ風は就寝時のアシストによさそう」(東春樹さん)。空気をかくはんできる上向き90度の送風や、3段階の首振り角度設定など、求められる機能を一通り備えた「バランスのいい1台」(阿部夏子さん)だ。

扇風機を作り続けてきた老舗メーカーらしく、地味でも使いやすいと評価された。特に注目されたのが、離れた場所にいてもリモコンのボタンを押すだけでこちらを向かせる機能。室内温度の低下を感知して風速を調整する機能や、組み立て不要で箱から出してすぐ使える梱包も好評だった。

(1)高さ 81~110センチ(2)左右自動首振り角度 90度(手動は180度)(3)上下首振り角度 上90度、下10度(手動)(4)風量調整 8段階(5)タイマー 入、切、おやすみ(6)価格の目安 2万7800円(7)問い合わせ先 電話0120・880・228

2位 ザ・グリーンファン 730ポイント
空気の流れ ゆっくり広範囲に(バルミューダ)

2010年に初めて扇風機にDCモーターを採用した革命児の最新機種。二重構造の羽根が自然の風を再現し、ゆっくり広範囲に移動する空気の流れを生み出す。「遠くにいても微風がまっすぐ届く」(東さん)。音も静かで「風の質と音の静かさは別格」(神原サリーさん)、「扇風機嫌いでもこれならOK」(石井和美さん)と評価する声が目立った。

伸縮して高さを調節することはできないが、支柱の一部を外して全高を約50センチに縮め、低い位置から送風することが可能。別売のバッテリーを組み合わせれば、最大20時間稼働するコードレス扇風機としても使える。ただ、上下角度の調節範囲が狭いほか、デザイン性を重視していることもあって「本体操作部が分かりにくい」(藤原千秋さん)との指摘があった。使う人を選ぶ機種ともいえる。

(1)49.7センチまたは87.1センチ(2)150度(3)上19度、下11度(手動)(4)4段階(5)切(6)3万8900円(7)0120・686・717

3位 リビング扇 F―CP339 670ポイント
そよ風の「ゆらぎ」再現(パナソニック)

DCモーターと7枚の羽根を搭載。連続した風ではなく、人が心地よく感じるとされるそよ風の「f分の1ゆらぎ」を再現した。上下左右の首振りを組み合わせた立体的な送風も可能。本体の正面に運転状態を示すパネルを備えるほか、パネルの照度を下げるおやすみモードや、室温を感知して風速を変える機能など、寝室での使用を念頭に置いた設計になっている。

「パナソニックらしい全機能を入れたモデル」(多賀一晃さん)。脱臭効果をうたう「ナノイー」を搭載するため、洗濯物の乾燥用にも適している。

(1)90.5~110センチ(2)90度(3)上15度、下5度(手動は上21度、下14度)(4)8段階(5)入、切、おやすみ(6)2万7100円(7)0120・878・698

◇  ◇  ◇

4位 シーズンズ R30J―DU 650ポイント
静音性 徹底してこだわり(三菱電機)

徹底して静音性にこだわった。先端部が湾曲した特殊な羽根を開発し、音を生む渦の発生を抑制。「風量最大でもうるさくない」(戸井田園子さん)。真上を含む上下左右に動く「3D立体首振り」時でも静かで「就寝時には大きなメリット」(浜田芳治さん)。

羽根の前に付けるガードの形も工夫し、風がより遠くまで届く。10位以内の機種の中では最大級のサイズだが、支柱の一部を外して短くできる。色はアイボリーもある。

(1)58センチまたは102センチ(2)180度(3)上90度、下10度(4)5段階(5)入、切、おやすみ(6)3万5000円(7)0570・077・365

5位 サーキュレーター扇風機 SCS-402 460ポイント
コンパクトで置き場所選ばず(SIROCA)

コンパクトで場所を選ばない。「フォルム、デザインもシンプル」(浜田さん)。羽根が床から離れているため「床のほこりを吸いにくい」(藤原さん)。羽根を逆回転させるモードは、首が真上に向いた状態で上から下に風を送り、「ふんわりして気持ちいい」(石井さん)。前面カバーにアロマオイルを染み込ませる機能は女性選者に好評。

(1)56.9~67.9センチ(2)60度(3)上90度、下10度(手動)(4)8段階(5)入、切、おやすみ(6)1万3800円(7)0570・001・469

6位 DCリビング扇風風 AFL―330R 450ポイント
周囲の温度感知し風量調節(アピックスインターナショナル)

真上を含む上下左右の首振りで部屋の空気を効率よく循環させ「直接風を受けたくない寝室向き」(藤原さん)。周辺の温度を感知して本体パネルに暑さ指数を示し、風量を調節する「熱中症対策自動運転モード」を備える。価格は1万円台で「機能豊富な割にお買い得感がある」(安蔵靖志さん)。本体での操作が充実しており、リモコンが見つからなくても機能を引き出しやすい。

(1)77~100センチ(2)90度(3)上90度、下10度(4)9段階(5)入、切、おやすみ(6)1万6500円(7)06・6632・0811

7位 コアンダエア EF―E981 430ポイント
細部まで繊細なデザイン(ツインバード工業)

中心に近い部分が空洞の特殊な羽根とDCモーターを組み合わせ「とにかく静か」(辻本誠さん)。「窓から入るような自然で優しい風。寝ていても心地よさそう」(石井さん)と風の質への評価が高い。細部まで繊細なデザインで「飽きがこない」(浜田さん)。就寝時にまぶしくないようにと本体の操作部を上面に配置し、リモコンは磁石で支柱に付くなど使い勝手を追求した。ホワイトもある。

(1)90センチ(2)80度(3)上28度、下14度(手動)(4)7段階(5)切(6)2万2900円(7)0120・337・455

8位 Dyson Pure Hot+Cool Link HP 03  390ポイント
羽根なく子どもいても安全(ダイソン)

羽根がない扇風機で「あらゆる面で独特」(藤原さん)。手入れが簡単で「小さい子どもがいる家庭には安全性が高い」(阿部さん)。連携したスマホがリモコン代わりになり、出先から操作できるなど拡張性も高い。ヒーターと空気清浄機能を備え、一年中出したままにしておける。「コストパフォーマンスは悪くない」(安蔵さん)との声の一方、音がやや大きいとの指摘も。

(1)63.2センチ(2)70度(3)非公表(4)10段階(5)切(入、おやすみはアプリで対応)(6)7万8600円(7)0120・295・731

9位 コードレス3Dファン PJ―G2DBG 370ポイント
小さくても風量大きく(シャープ)

鳥の翼の形からヒントを得た羽根を使い、同サイズの扇風機に比べ風量が5割多い。真上を含む上下左右に首を振り「ユニークな動きで空気をかくはんする」(神原さん)。温度や湿度の上昇を知らせ風量を調節するので「高齢者の寝室におすすめ」(戸井田さん)。「チャイルドロックも安心」(橋爪あきさん)。プラズマクラスターを発生。別売の充電池を使えばコードレスにも。

(1)55~67センチ(2)90度(3)上90度、下10度(4)8段階(5)入、切、おやすみ(6)3万7000円(7)0570・550・449

10位 カモメファン FKLS-251D 320ポイント
風量に強弱、自然風のよう(ドウシシャ)

自然風のように風量に強弱をつけた「リズム風」など一通りの機能を備える。「寝室で使いやすい」(多賀さん)。無段階の風量調節やデザインなど「この価格でも使いたい」(東さん)。アロマオイルを前面カバーの中心部に染み込ませて香りを楽しむこともできる。組み立て不要の梱包や、支柱に取り付けられるリモコンなど使い勝手もいい。

(1)75~90センチ(2)90度(3)上90度、下10度(手動)(4)無段階(5)入、切、おやすみ(6)2万6900円(7)03・3474・6840

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 数字は選者の評価を点数化。商品名、製造・販売元。(1)高さ(2)左右自動首振り角度(3)上下自動首振り角度(4)風量調整(5)タイマーの種類(6)量販店のネット価格(税込み、5月中旬)(7)問い合わせ先電話番号。写真は矢後衛、菱田諭士撮影。

調査の方法 家電の専門家に就寝中でも心地よく使える扇風機を聞き21品を選出。実際に商品を取り寄せて、風の質や音、首振りの自由度などの快適性、操作性や手入れのしやすさ、デザインなどの観点で順位を付けてもらい、集計した。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)。

阿部夏子(「家電Watch」編集長)▽安蔵靖志(家電ジャーナリスト)▽石井和美(家電プロレビューアー)▽神原サリー(ライフスタイルプロデューサー)▽多賀一晃(生活家電.com主宰)▽辻本誠(東京理科大学教授)▽戸井田園子(家電コーディネーター)▽橋爪あき(日本眠育普及協会代表理事)▽浜田芳治(多摩美術大学准教授)▽東春樹(家電批評デスク)▽藤原千秋(家事・住宅アドバイザー)

[NIKKEIプラス1 2017年5月27日付]

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