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絵になる駅舎12選 歴史を刻み旅情かきたてる

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NIKKEI STYLE

旅の起点となる鉄道駅。長年にわたって人々が行き交い、親しまれてきた。
歴史を重ねた建物は、見るだけでも楽しめる。駅舎はまさに街の顔だ。
旅情をかきたて、思わず訪ねたくなる駅舎をランキングした。

風格と個性の共演

日本には9000以上の駅がある。優れた建築として文化財に登録されているものも多い。今回は見て美しく、歴史やロマンを感じさせる駅舎を対象にした。

1位の東京駅と門司港駅はともに1914年の完成。いずれも堂々とした風格で、日本近代史に残る名建築として高い支持を得た。

ローカル線の個性的な駅を巡るのも楽しい。浮き彫り細工やステンドグラスなど、細部まで意匠が施されたところもあり、見どころの一つ。近年は観光資源として保存・修繕される駅舎がある一方、取り壊されるものも少なくない。素通りするのはもったいない。しばし足を止めて歴史を感じたい。

東1位 東京駅 690ポイント
夕暮れも夜景もとびきり(東京都千代田区)

開業は1914年。近代日本を代表する建築家、辰野金吾が設計した赤レンガの建物は重要文化財に指定されている。太平洋戦争中に損壊し、戦後改修したが、2012年に竣工当時の姿に復元した。「レンガ造りの重厚な駅舎は日本の代表駅にふさわしい風格」(瀬端浩之さん)、「欧米の巨大ターミナルと肩を並べられる唯一の駅」(櫻井寛さん)と首都の玄関口として存在感を示した。

「夕日に染まる駅舎の陰影が魅力的。夜のとばりが降りる頃のライトアップされた姿も息をのむ美しさ」(佐々木直樹さん)。駅舎の八角形ドームの天井レリーフなどの意匠も見どころ。「八重洲側は柱と布製の屋根と板の間だけという大胆な駅デザイン」(田中比呂之さん)。「併設の東京ステーションギャラリーからはレンガ造りの内部も分かるのでぜひ入館を」(高田毅さん)

東2位 日光駅 670ポイント
伝統と格式の洋館(栃木県日光市)

JR日光線の終着駅で、1912年に完成した白亜の木造駅舎。1890年の開業当時は質素だったが、皇室関係者が訪れるようになり優雅な洋風駅舎に改築した。「エレガントな駅舎、最高ランクの洋館」(杉崎行恭さん)。1階には大正天皇が休憩した貴賓室が保存されている(非公開)。2階にはかつて1等旅客用の待合室として使われた「ホワイトルーム」があり、自由に見学できる。「華やかながら伝統と格式を感じさせる」(杉山淳一さん)。今年3月、改修工事が完了した。

東3位 原宿駅 470ポイント
街とのギャップの妙(東京都渋谷区)

東京最古の木造駅舎は1924年築。関東の駅百選にも選出された。「大正時代の面影を残した洋風の駅舎と、若者の街の玄関口のギャップがたまらない」(久野さん)。「神宮の森にセンスのいい英国風駅舎、ファッションの町を作った名建築」(杉崎さん)。2020年の東京五輪開催までに建て替えられることが決まっており、駅舎の保存は未定。「ぜひ保存してほしい」(板谷さん)との意見が多数挙がった。

東4位 北浜駅 360ポイント
流氷が間近に(北海道網走市)

オホーツク海にもっとも近いJR北海道釧網本線の駅で、流氷を間近に見られる。ホームから海までは50メートルほど。「最果ての旅を感じるならこの駅」(中嶋さん)。高倉健主演の映画「網走番外地」など多くの映画やドラマの撮影に使われた。「大正時代からの木造駅舎はノスタルジックな美しさはもちろん、背景に広がるオホーツク海と相まって実に絵になる」(矢野直美さん)。構内のレストランで海を眺めながら食事ができる。

東5位 小樽駅 330ポイント
昭和モダンの面影(北海道小樽市)

1903年に小樽中央駅として開業した、JR北海道函館本線の駅。現在の駅舎は34年竣工。鉄筋コンクリートの重厚な造りで貫禄がある。箱を並べたような凸型の直線的な駅舎は「東京の上野駅や両国駅にも通じる昭和モダンな都会駅の面影」(板谷さん)を残す。石原裕次郎が幼少期に小樽に住んでいたことから、4番線は「裕次郎プラットホーム」と名付けられ、等身大パネルが展示されている。

東6位 湯野上(ゆのかみ)温泉駅 280ポイント
かやぶき屋根の風情(福島県下郷町)

旧国鉄会津線を引き継いだ第三セクター、会津鉄道の駅で、近くにある宿場町、大内宿の町並みにちなんで屋根はかやぶきになっている。「駅舎内には囲炉裏が切ってあるなど、風情たっぷり」(瀬端さん)。日中は囲炉裏の火がたかれ、無料でお茶を飲める。温泉地の駅だけあって、隣に無料の足湯もある。「物語の舞台のような趣がある。緑もえる夏をはじめ、四季を通じて絵になる」(矢野さん)。土産物の販売も充実。

西1位 門司港駅 860ポイント
歴史背負う重厚なおもむき(北九州市)

九州を代表する名駅舎。JR九州鹿児島本線の起点だ。レトロな建築は明治から昭和初期にかけて国際貿易の拠点として門司港が栄えた時代の名残。「九州の玄関口を担った歴史を背負う重厚なたたずまいに圧倒される」(久野知美さん)。駅舎として初めて重要文化財指定を受けた。現在、移転開業した1914年当時の姿に復元する保存工事中(2019年度完了予定)で、外観を見ることはできない。

「改札を出てしばらく進み、振り返った時のたたずまいは唯一無二。特に薄暮の時間がお薦め」(南田裕介さん)。構内も見応えがあり「長大なホームなどが鉄道黄金時代をほうふつとさせ、旅情をかきたてる」(板谷成雄さん)。隣接する九州鉄道記念館で歴史をたどることができる。

西2位 琴平駅 410ポイント
レトロな魅力随所に(香川県琴平町)

JR四国土讃線の駅で、「こんぴらさん」で知られる金刀比羅宮参りの起点。「瀟洒(しょうしゃ)な三角屋根がかわいらしい洋風駅舎」(板谷さん)

1936年に現在の駅舎が竣工した。木造平屋建ての建築は「石造りの改札口や木製台座の時計が時代を感じさせる」(瀬端さん)。金刀比羅宮にちなんだ「金」のマークがホームや駅舎の軒先などに入っているほか、大きな半月形の窓が特徴だ。国の登録有形文化財。3月に復元工事が完了し、大正期のレトロな外観がよみがえった。

西3位 美作滝尾(みまさかたきお)駅 400ポイント
懐かしさがいっぱい(岡山県津山市)

JR西日本因美線の駅。のどかな田園風景の中に立つ、赤茶色の瓦屋根の木造駅舎は、昔ながらの風情が漂う。映画「男はつらいよ」シリーズの最終作「寅次郎紅の花」のロケ地にもなった。1928年の竣工当時の面影をとどめ、「今は使われていないが、改札口と出札窓口が古き良き時代の造りで、懐かしさがいっぱい」(佐々木さん)。街と自然に溶け込んでおり「松の木と一体化した駅舎が絵になる」(中嶋茂夫さん)。

西4位 出雲大社前駅 380ポイント
全てがフォトジェニック(島根県出雲市)

松江と出雲を結ぶローカル私鉄、一畑電車の終着駅で、出雲大社の最寄り駅。1930年に開業した。「タイル張りの丸い屋根、ステンドグラス、高い屋根。和風な駅名とアンバランスなデザインの駅舎が印象深い」(南田さん)。「照明や昔ながらの木窓の切符売り場など全てがフォトジェニック」(久野さん)。昭和初期製造の車両の展示も。駅舎内のカフェでは列車を間近に食事を楽しめる。重要文化財の旧大社駅も近くにある。

西5位 嘉例川(かれいがわ)駅 370ポイント
駅弁もお楽しみ(鹿児島県霧島市)

1903年に開業したJR九州肥薩線の駅。「かつては幹線ルートで、街がにぎわった時代をほうふつとさせる木造の大きな駅舎」(佐々木さん)が山間に立つ。築100年以上の鹿児島県内最古の駅舎は開業時の姿をとどめ、国の登録有形文化財に指定されている。「借景の竹林も見事」(杉崎さん)。地元食材にこだわった「駅弁も秀逸」(櫻井さん)で人気を集めている(土日祝のみ販売)。


西6位 岩峅寺(いわくらじ)駅 340ポイント
ときめく大正ロマン(富山県立山町)

ローカル私鉄、富山地方鉄道立山線と不二越・上滝線の接続駅。「お寺の玄関にふさわしい、重厚で凝った造りは存在感たっぷり」(瀬端さん)で、2009年公開の映画「剣岳 点の記」などのロケ地として使われた。開業は1921年。「洋風の建物に神社風の瓦屋根が載る特徴的な駅舎」(高田さん)。和洋折衷の建築は「明治時代の洋風一辺倒から、和の見直しに回帰したような大正ロマンを感じる」(杉山さん)。

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 数字は選者の評価を点数化。駅名、所在地。写真は東日本1.3位矢後衛、東2位と西2位岡村享則撮影。西1.4位と東5.6位櫻井寛さん、西3位瀬端浩之さん、東4位と西5.6位杉崎行恭さん提供。

調査の方法 全国の現存する駅舎のうち、歴史的価値があり、見て美しいものを専門家の協力を得て東西25カ所ずつ、計50カ所選定。旅情や風格を感じさせ、次代に残したいお薦めの駅舎を選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。

板谷成雄(出版デザイナー)▽久野知美(フリーアナウンサー)▽櫻井寛(フォトジャーナリスト)▽佐々木直樹(東京駅フォトグラファー)▽杉崎行恭(交通ライター)▽杉山淳一(鉄道ライター)▽瀬端浩之(日本旅行「鉄道プロジェクト」マネージャー)▽高田毅(月刊「鉄道ファン」編集長)▽田中比呂之(新潮社)▽中嶋茂夫(鉄道ジャーナリスト)▽南田裕介(ホリプロアナウンス室マネージャー)▽矢野直美(フォトライター)

[NIKKEIプラス1 2017年5月20日付]

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