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「五十肩」放置は禁物 肩甲骨ストレッチでケアを

NIKKEIプラス1

2017/5/13付 NIKKEIプラス1

 痛みが和らいできた頃が亜急性期。ずっと肩を動かさずにいると関節が固まってしまうため、無理のない範囲でリハビリを始めたい。おすすめは振り子運動だ。痛まない方の手を机などについて、お辞儀をする。痛む方の腕をぶらんと垂らし、力を抜いたまま揺らす。前傾姿勢で力を抜くのがコツだ。

 麻生総合病院(川崎市)スポーツ整形外科の鈴木一秀部長は「肩甲骨を上下左右に動かし、硬くなっている筋肉の伸長性を取り戻すのも大切」と話す。

 肩関節のインナーマッスルである腱(けん)板を強化する輪ゴム運動も取り入れたい。両手の親指に輪ゴムをかけ、体の表層の筋肉(アウターマッスル)が働かないように脇をしっかり締めてから、輪ゴムを水平に伸縮する。

 肩の動きをコントロールする腱板は、ごく軽い負荷で鍛えることができる。「ダンベルなどを使うと、アウターマッスルに効いてしまうので注意して」(鈴木部長)

 炎症が治まり、痛みがほぼなくなる慢性期に入ったら、積極的にアウターマッスルをストレッチする。反対の腕で肘を支えて腕を伸ばしたり、腕を上げて壁に手をついたりして、肩の可動域を広げよう。痛みが消えても油断せず、リハビリを続けるのが完治を早めるカギだ。

 ほとんどの五十肩は1年前後で自然に治る。ゆえに痛みをこらえて医療機関を受診しない人が多いが、鈴木部長は「五十肩と間違えやすい、腱板断裂の可能性もある」と警告する。

 腱板断裂とは、肩関節の骨と筋肉をつなぐ腱板が、部分的または完全に切れてしまうこと。外傷がなくても、加齢や肩の酷使で発症する。特に60歳代以降に多い病気だ。「五十肩と違い、自然治癒が難しい。進行すると手術が必要になる」(鈴木部長)。痛みが長引く場合は、改めて専門医を受診しよう。

(ライター 松田亜希子)

[NIKKEIプラス1 2017年5月13日付]

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