便の色の自動判別機能を備えたアプリ「Baby うんち」の操作画面

その一環として開発されたのが、便の色の自動判別機能を備えたiPhone(アイフォーン)向けアプリ「Baby うんち」。便の写真を撮れば判定結果が出る仕組みだ。このアプリを使う人が多くなるほど、便の色に関するサンプルも集まるので、判別機能の精緻化も進む。胆道閉鎖症をはじめ、胆道拡張症など6つの病気についての診断機能を備えている。

実は星野氏自身も胆道閉鎖症の子どもを持つ母親だ。「胆道閉鎖症は知名度が低いわりに、発見が遅いと命に関わる病気」と指摘する。一般的に胆道閉鎖症の子どもの便は白っぽい色をしているが、「黄色から徐々に白色に変わる場合も多い」(星野氏)という。

色が変わってくる段階で目視で病気に気づくことは困難。進めている研究では1万人単位で便のサンプルを集めたい考えだ。それだけ集まれば、診断の信頼性は相当に高まる。スマホアプリを通じた機械的な診断は早期発見の有効な一手となりそうだ。

母子手帳は7色で判断 黄→白など推移に注目

乳児の便の色から病気の傾向を推し量るためには、母子手帳の「便色カラーカード」を利用する方法もある。7つの色のパターンと便の写真が表示されており、実際の便と見比べることで胆道閉鎖症などの判断ができる。

その時々の便の色に気をつけることも重要だが、大切なのは色の推移だ。カラーカードには生後2週、1カ月、1~4カ月のそれぞれの時期の便の色の記入欄がある。黄色から白色に全体が変わっていったときは速やかに小児科医の診察を受けるように促している。

色の比較をできるだけ正確にするために、明るい部屋や太陽光のもとで見ることも大切だ。

ただ色の認識には個人の主観が入り込みがちで、絶対に信頼できるわけではない。またカラーカード自体の知名度も必ずしも高くない。迷ったら、すぐに診察を受けるようにしたい。

(小川和広)

[日本経済新聞夕刊2017年4月20日付]

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