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月9 流行と歩んだ30年 「らしさ」超えて新たな挑戦

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NIKKEI STYLE

フジテレビの月曜午後9時のドラマ枠「月9」が30周年を迎えた。都会で生きる若者たちに焦点を当て、トレンディードラマという言葉や数々の名作を生み出した。その歩みを振り返る。

「急きょ2時間ドラマを作ってくれと言われて、それが5~6本になった。最初は際物扱いだった」。フジテレビの亀山千広社長は月9の始まりをこう懐かしんだ。第1作はテレビ業界を舞台にした「アナウンサーぷっつん物語」(1987年4月)。このドラマの予想外のヒットから、30年の歳月を積み重ねてきた。

「視聴者の方が枠のファンになってくれた。月9にしかないものを求めている『濃い視聴者』がついていてくれるという実感があった」。自らも月9ドラマを手掛けてきた石原隆編成局長はこう振り返る。まだホームドラマが多かった時代に、月9は独自性のあるドラマで存在感を示した。

その1つが88年に放送された「君の瞳をタイホする!」だ。都会を舞台に華やかな服装に身を包んだ演出はトレンディードラマと呼ばれた。同作のプロデューサーで「東京ラブストーリー」(91年)など数々の恋愛ドラマをヒットさせた大多亮常務は「ライバルと同じことをやっていても勝てない。自分が好きで、それまであまりなかった恋愛ものに目をつけた」と振り返る。

等身大の恋愛描く

ドラマに詳しい早稲田大の岡室美奈子教授は「月9の最大の意義は恋愛ドラマというジャンルを確立したこと」と分析する。音楽の使い方を含めた独自の演出は「それまでにない新しさがあった」(岡室教授)。

もう1つの強みは「世の中の雰囲気を映すドラマを生み出していたこと」と岡室教授は指摘する。中でも、91年に大ヒットを記録した「101回目のプロポーズ」は象徴的だった。主人公に中年のさえない男性を置き、「華やかさではなく、等身大の恋愛を描いた。バブル崩壊による経済の失速を作品に敏感に取り込んだ」(同教授)。

数々の名作を生んできた同枠だが、近年は視聴率で苦戦が目立つ。今年1月期に放送された「突然ですが、明日結婚します」は全話平均6.7%とワースト記録を更新した。代名詞ともいえる恋愛ドラマでなかなか結果が出せていない。

ドラマ枠守る

現在のプロデューサーは、木村拓哉主演の「ロングバケーション」(96年)や「ラブ ジェネレーション」(97年)などを見て育った世代。石原氏は「今の作り手は月9は恋愛ドラマで、こう作らなければいけないという『らしさ』に縛られている部分もあるかもしれない」と話す。

30周年の節目は恋愛ものではなく、ミステリー「貴族探偵」(17日スタート)で勝負する。自らは推理せず、使用人に謎解きを任せてしまう風変わりな探偵をアイドルグループ「嵐」の相葉雅紀が演じる。羽鳥健一プロデューサーは「これまでに見たことがない探偵だと思う。『月9だから』『30周年だから』とかではなく、とにかく面白いものを作りたい」と意気込む。

同枠では「HERO」(2001年)や「ガリレオ」(07年)など、これまでも個性的な主人公を生みだしてきた。亀山氏は今後のドラマ作りのポイントを「いかにキャラクターを生みだせるかが重要だ」と語る。石原氏も「月9は恋愛だけではなく、様々なジャンルを作ってきた。30周年を機に、新しいことに挑戦してほしい」と現場の奮起を期待する。

ネットの普及や見逃し配信の整備など視聴環境の変化により、決まった曜日の決まった時間に特定の番組を見るという意識は失われつつある。石原氏は「かつて月9をテレビで見ていた若い層が今は(好きな時間に視聴できる)タイムシフトで見ている」と話す。

それでも、ドラマ枠としての月9を守っていく気持ちに変わりはない。「若いファンを作らなければテレビの未来がない。月9はそれにふさわしい舞台だと信じる」と石原氏は力説する。

(文化部 赤塚佳彦)

[日本経済新聞夕刊2017年4月10日付]

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