個性満開 遅咲き桜、東西12の花見スポット

NIKKEIプラス1

3位 平安神宮 550ポイント
文豪も描いた 絵巻のような美しさ(京都市)

社殿を囲む神苑に、約150本の「八重紅枝垂(やえべにしだれ)」が咲き誇り、「名苑を豪華に染め上げる」(大貫茂さん)。谷崎潤一郎の「細雪」や川端康成の「古都」にも登場する。「建物の背景や庭園の水面に映る花影が雅びに咲き競う様は絵巻さながら」(小山さん)。4月6~9日の夜には「紅しだれコンサート」が開かれる。

(1)4月10日前後(2)600円(3)地下鉄東西線東山駅から徒歩約10分(4)http://www.heianjingu.or.jp/

4位 仁和寺 490ポイント
春告げる御室桜と五重塔(京都市)

江戸時代から名所と親しまれてきた。境内約550本のうち約200本は「御室(おむろ)桜」と呼ばれ、主に「御室有明」という貴重な品種。「樹高が低く、見上げなくてもいい」(中村さん)。「五重塔とのコントラストはまさに日本の春」(大原さん)。

(1)4月上中旬(御室有明)(2)入山料500円(拝観料別)(3)京福電鉄御室仁和寺駅から徒歩約3分(4)http://www.ninnaji.or.jp/

5位 兼六園 430ポイント
豪華な菊咲き GWまで楽しめる(金沢市)

園内はソメイヨシノが多いが「連休後半にはサトザクラが豪華な花色を披露する」(大貫さん)。「兼六園菊桜」は現在、樹勢が衰退。同じく兼六園発祥で菊咲きの「福桜」は花びらが200枚にもなる。「知る人ぞ知る名物」(大原さん)。

(1)4月下旬~5月上旬(福桜)(2)310円(3)金沢駅からシャトルバス(4)http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

6位 三多気の桜 340ポイント
棚田に映る桜と山並み(津市)

真福院の山門までの1.5キロメートルの参道に、約500本のヤマザクラが並ぶ。真福院の近くには棚田があり「水を張った田と周囲の山並みが映り込む眺めがよく、どこか懐かしい風情が漂う」(切畑さん)。4月1日から16日までは広場で夜桜をライトアップする。

(1)4月上中旬(2)無料(3)近鉄名張駅からバスで約1時間(4)http://www.tsukanko.jp/event/252/

◇     ◇

ランキングの見方 数字は選者の評価を集計し、点数化した。名称、所在地。(1)例年の見ごろ(2)大人1人の入園・拝観料(3)アクセス(4)情報サイト。松前公園の外観写真は野呂希一氏、新宿御苑は中西一登氏、兼六園は大原隆明氏提供。ほかは各施設や自治体、観光協会の提供。

調査の方法 桜に詳しい専門家の協力で、ソメイヨシノよりも開花時期の遅い名所を東西合計で53カ所選び、リストを作成。わざわざ訪れたくなるほど美しい、特徴的な品種が見られる、見応えがあるといった観点で東西それぞれ1~10位まで挙げてもらい、集計した。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。

印南和磨(随筆家・写真家)▽大貫茂(写真紀行作家)▽大原隆明(富山県中央植物園)▽切畑利章(写真家)▽小山徹(日本花の会研究員)▽庄子利男(写真家)▽中西一登(桜ウオッチャー)▽中村健太郎(住友林業 森林・緑化研究センター長)▽野呂希一(風景写真家)▽横畠麻実(クラブツーリズム)

[NIKKEIプラス1 2017年3月25日付]

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