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ブック、おススメの1冊

眠れない夜は体を脱いで 彩瀬まる著 様々な年齢の男女の日常

2017/2/23付 日本経済新聞 夕刊

(徳間書店・1600円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

男子高校生、銀行支店長、女子大生など、さまざまな年齢の男女の、さまざまな日々を描く作品集だが、ここではアラフィフ女性を描く「あざが薄れるころ」をとりあげる。

岩田真知子は若いころから化粧が嫌いで、スカート着用も出来(でき)るだけ避け、恋は何回かしたものの実らず、いまも独身。年老いた母と一緒に暮らしている。業務用食器の卸売会社に勤めているが、この職場は生涯で三つめ。給料は安いがセクハラもなく穏やかな社風が気にいっている。その真知子の、数年前から始めた合気道の練習風景を描く短編だが、最後に母に言う台詞(せりふ)がいい。私は私でいいのだ、という真実がここからゆらゆらと立ちのぼってくる。

★★★★

(文芸評論家 北上次郎)

[日本経済新聞夕刊2017年2月23日付]

★★★★★ 傑作
★★★★☆ 読むべし
★★★☆☆ 読み応えあり
★★☆☆☆ 価格の価値あり
★☆☆☆☆ 話題作だが…

眠れない夜は体を脱いで (文芸書)

著者 : 彩瀬 まる
出版 : 徳間書店
価格 : 1,728円 (税込み)

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