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心地よい距離感に心砕く

100万円を超えるソファなどの高級家具を売る「ザ・コンランショップ」は日本に6店ある。新宿本店(東京・新宿)の志賀真弓さん(40)は10年にわたって社内でトップセールスを続ける。売上高は販売員平均の1.6倍で、店全体の15%を稼ぎ出す。顧客の生活を豊かにできる満足感をベースに、商品の搬入を見届けるために家まで足を運ぶ行動力が常連客を生む。

「柔らかい光なのでリラックスできますよ」「天然の木材なので経年で色の変化も楽しめます」。1月下旬の平日夕、志賀さんは笑顔で常連客の野田孝江さんをもてなしていた。1つ数万円の照明や机をよどみなく、かつ丁寧に説明する。

「木の質や種類などの質問にも即答してくれるの」。野田さんは来店するたびに志賀さんを相談相手に指名する。「押しつけないから満足いくまで選べる」。この日は約8万円で椅子など3点を購入し、「次もお願いね」と言い残して帰路についた。

◇     ◇

志賀さんは短大卒業後、2004年にコンランショップ・ジャパン(東京・港)に入社した。入社前は別の家具販売会社に勤めていたので、家具の販売歴は計18年になる。「生活が豊かになるのを手伝えるのが幸せ」。これがやる気につながっている。

ザ・コンランショップは英国人デザイナーのテレンス・コンラン氏がデザインした独自商品のほか、様々なブランドの高級家具をそろえる。英国に本社があり、日本では東京ガスが1994年から運営を始め、現在は家具製造販売のカッシーナ・イクスシーの子会社が運営している。東京・丸の内や名古屋、京都、福岡各市などに店がある。

旗艦店の新宿本店には20人の販売員がいる。志賀さんの売り上げの多くは100人超にのぼる常連客が支えている。実績が認められ、1月には家具売り場のマネジャーに就いた。同店の滝沢時雄マネジャーは「後輩への指導も熱心。絶対に手放したくない」と太鼓判を押す。

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