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プロデューサー・武部聡志さん 一青窈らの才能開花

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Jポップ界を代表するプロデューサーだ。プロデュースや編曲を手がけた歌手は数知れない。吉田拓郎をはじめ、著名な歌手の公演で音楽監督を務め、ピアノを弾くことも多い。ユーミンこと松任谷由実の公演では1983年以降、ずっと音楽監督を務めている。

編曲家としての出世作は85年の斉藤由貴のデビュー曲「卒業」だった。

「彼女の不思議な浮遊感のある個性を生かすには、油彩画より、水彩画のイメージで行こう。まずそう決めてからサウンド作りに入りました。最終的にどんな絵になるかを思い描くところから始めるのです」

2000年代には一青窈をプロデュースし、彼女の才能を開花させる。

「当時は宇多田ヒカルやMISIAといったR&B系の歌姫が人気でした。一青もそれにあこがれていましたが、MISIAになろうとするより、一青窈というジャンルを作ろうと話しました。自分の内面を見つめ、劣等感や弱点と向き合う。そこから生まれる歌こそ説得力を持つのです」

一青とのコンビで生まれたのは、オリエンタルなムードの歌だった。

「彼女は台湾と日本のハーフで、早くに両親を亡くしている。その生い立ちや孤独感を曲の中に浮き立たせたいと考えました。僕自身も90年代に流行したダンスミュージックより、オリエンタルな音楽の方が得意分野なのだと気づいた時期で、うまく合致しました」

3歳からクラシックピアノを始め、8歳からギターも弾き始めた。

「中高生のころ、キング・クリムゾンなどのプログレッシブロックに影響されました。クラシック音楽や哲学的な要素が入っているのが好みでした」

「斉藤由貴さんの曲にもプログレを取り入れています。例えば『悲しみよこんにちは』のイントロには変拍子が入っている。歌詞によって1番と2番で楽器やコードを変えたりして、それが僕の編曲の特徴になっています。歌詞の伝わり方が変わってくるのです」

職人芸のようなアレンジの技術は、歌謡曲の現場で習得したという。

「若いころ寺尾聰さんや久保田早紀さんのバックバンドを務め、テレビの歌番組で演奏していました。そこで筒美京平さんや萩田光雄さん、井上鑑さんといった歌謡界の作編曲家の譜面を見て、ここはこう書くのかと技を盗んだのです」

最も影響を受けたのは米国のシンガー・ソングライター、スティービー・ワンダーだった。

「彼の歌にはクラシックやジャズ、ソウルなど、様々な要素が含まれていますからね。ただ、彼を聴いて感動したのは音楽に愛があると感じたからなのです」

「初めて愛のこもった曲を作れたと思ったのは一青の『ハナミズキ』。一青本人が作詞した反戦歌です。露骨な歌詞ではなく『君と好きな人が100年続きますように』と静かに平和を表現した。彼女が自分と向き合ったことで生まれた愛の歌だと思います」

「つまりプロデューサーの役割は、歌手の個性やその人特有のムードを引き出すこと。僕は自分をさらけ出してもらうため、セラピストのような立場で歌手と接しているのです」

◇     ◇

還暦ショー 歌手一堂に

武部聡志に「代表作は」と尋ねたら「ハナミズキ」と並んで挙げたのがスガシカオの「Progress」だった。「日本にメッセージソングを書ける人は少ないが、スガ君は期待にこたえて作家性を発揮してくれた。『あと一歩だけ、前に』というキーワードによって普遍的な作品になった」と解説してくれた。

そのスガシカオをはじめユーミンこと松任谷由実、久保田利伸、大黒摩季、平井堅、JUJU、一青窈といったゆかりのアーティストが一堂に会し、武部の還暦を祝う音楽ショーが今月27日、東京国際フォーラムで開かれる。

注目されるのは長年、武部が公演の音楽監督を務めているユーミンとの共演だ。「ユーミンから音楽の本質のようなものを学びました。例えば彼女が『ひこうき雲』を弾き語りするときのピアノには、僕がどんなに弾いても勝てない。演奏の技術ではなく、ムードなんです」と明かした。本番では2人の深い音楽の対話が楽しめそうだ。

(編集委員 吉田俊宏)

[日本経済新聞夕刊2017年2月8日付]

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