デザイナー遊具、子供に新鮮 形や質感が感性刺激
福井のジャクエツ、滑り台など受注広がる
教材・遊具の企画販売を手掛けるジャクエツ(福井県敦賀市)の「デザイナー遊具」が好調だ。デザイナーと連携した幼児向け遊具で、受注額は2016年7月期に過去最高の1億8600万円となり、17年7月期はそれをさらに上回る見通しだ。子どもの感性を刺激する形や質感が人気を集める理由という。
デザイナー遊具は5年前に始めた。工業デザイナーの深沢直人氏、インテリアデザイナーの五十嵐久枝氏らと連携。現在、丸餅の形の滑り台「オモチ」、緩やかに高さや幅が変化するトンネル「シード」など10品目を数えるまでになった。
オモチ(税抜き94万円)は直径2メートル、高さ0.7メートルの丸餅のような形で、登った子どもたちがどの方向にも滑り降りることができる。5年前に発売し、過去3年で50台以上を受注した人気商品だ。シード(同88万円)は大きな浮輪のような形の遊具で、内部が空洞でトンネルのようになっている。くぐるだけでなく、滑ったり、抱きついたりできる。発売2年目の16年7月期の受注は25台と前の期比2.5倍となった。
サンゴ型のジャングルジム(同88万円)も人気商品の一つだ。柱の高さが異なり、枝のような突起も出ていて、いろいろな登り方ができる。シードと同様、発売2年目の受注は4倍の74台と好調だ。
同社は「各遊具とも遊び方を規定しておらず、自分の感性で自由に遊ぶことができる。商品名は付いているが、子どもがそれぞれ自由な形に捉えられるのも特徴だ」と話す。
販売先は幼稚園や保育園がほとんどだが、自動車販売店のショールームにも採用された事例もある。同社は年3、4品目のペースで品ぞろえを強化し、販売拡大につなげる考えだ。
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