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刀剣女子を魅了「鉄の展示館」 全国の日本刀集める 長野県坂城町 人間国宝・宮入行平の業績たたえる

2017/1/14付 日本経済新聞 地域経済

日本全国から集められた日本刀が並ぶ

時代によって微妙に姿形が変わる日本刀。その日本刀を日本中から集めた博物館が刀匠の町である長野県坂城町にある。同町に拠点を置き、現代日本を代表する刀匠として活躍した人間国宝・宮入行平の業績をたたえる「鉄の展示館」だ。

鉄や刀の博物館というと、どことなく武骨で男性的な香りがする。実際、かつては男性客が主だったが、最近はそんな客層に変化が表れている。時信武史主任は「『刀剣女子』と呼ばれる方々の来客数が大きく伸びています」と話す。「鑑賞会を開くと参加者の半分は女性。昔は旦那さんが誘って来るケースが多かったが、最近は奥さんが旦那さんを誘って来場するケースも増えている」という。

2016年11月には「女子会」を開いた。日本刀のイベントには参加したいが、男性ばかりの集まりでは気恥ずかしい。そんな女性の要望に応えたという。「一日中展示物を見ていたり、日本刀ファン同士で語り合ったり。大盛況でした」と時信主任。展示館では5月から予定する「新作日本刀展」でも、女性向けのイベントを企画している。

一口に日本刀といっても、時代や刀匠によって反りの深さや刃の部分に浮かび上がる波紋、つか(持ち手)の装飾などが様々に異なる。2月12日まで実施している「時代を映す名刀展」の目玉の一つは「吉野川」と呼ぶ波紋の美しさが刀剣女子にも大人気だという。

刀剣女子ブームの火付け役になったのは、15年に始まったオンラインゲームだ。企画展のもう一つの目玉で「朝倉藤四郎」と呼ばれる刀も、ゲームに「藤四郎」というキャラクターがいることから人気が高い。

展示館では宮入行平が日本刀を打つ姿を撮影したビデオを上映するほか、日本刀の作り方を詳細に説明したパネルもある。日本刀づくりが禁止された戦後のGHQ(連合国軍総司令部)統治下で、行平が生活のために作ったナタやクワなどの農機具も並んでいる。

▽所在地=長野県坂城町坂城6313の2
▽開館時間=午前9時~午後5時(毎週月曜日、年末年始は休館。月曜が休日の場合は翌日休館)
▽観覧料=一般400円。中学生以下は無料。
▽電話=0268・82・1128

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