一番やさしい地方公務員制度の本 圓生和之著賃金より配属充実で処遇

(学陽書房・2000円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

長期雇用の典型ともいえる公務員(地方)の、採用、職種、賃金、昇進……といった「制度」の内実を簡潔に説明しながら、組織にとっての「人事」の大切さを浮かび上がらせた本である。

人事課は組織全体の最適化を考慮し、個人は自分の思いを人事に仮託するが、何十年と長期にわたる職場での(出世)競争は、差し当たっては、賃金ではなく、充実した仕事ができる職務への配属によって「処遇する」のが公務員の世界のようだ。とはいえ民間の大手企業も、勤続十年くらいまではほぼ同様だと評者は思う。

学生の公務員希望は相変わらず根強い。優れた公務の職場ガイダンスでもある本書を読んで志望を考えるのも一方法だ。

★★★★

(福山大学教授 中沢孝夫)

[日本経済新聞夕刊2017年1月5日付]

★★★★★ 傑作
★★★★☆ 読むべし
★★★☆☆ 読み応えあり
★★☆☆☆ 価格の価値あり
★☆☆☆☆ 話題作だが…

一番やさしい地方公務員制度の本 (一番やさしいシリーズ)

著者 : 圓生和之
出版 : 学陽書房
価格 : 2,160円 (税込み)