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東南ア旅行、ジカ熱にご用心 妊婦はしっかり防御を

長袖・長ズボンや虫よけ 性交渉で感染も

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NIKKEI STYLE

もういくつか寝ると、待ちに待った冬休み。今年の海外旅行先はアジアの人気が高いようだ。しかし、ご用心を。熱帯・亜熱帯に属する東南アジアには一年を通じて蚊がおり、ジカウイルス感染症(ジカ熱)をはじめとする、様々な感染症の危険がある。適切な対応を知って出かけよう。

蚊による感染症の中でも"新顔"のジカ熱は、2007年に南太平洋ヤップ島で流行するまではほとんど問題にされなかった。15年にはブラジルでも流行し、リオ五輪での感染が懸念されたが、幸い五輪開催の8月は現地が冬で蚊の活動性が低く、感染者を出すことはなかった。

初期症状は微熱

しかし、シンガポールやタイでは既に数百人規模で感染したとの報告がある。もはや東南アジアは流行地帯といっても過言ではなく、旅行者は防蚊対策が必要だ。

蚊を介してジカウイルスに感染してから発症するまでの潜伏期間は2~14日程度。短期旅行者は帰国後に発症することになる。熱と付くが微熱程度のことも多い。その後、顔を含む全身に赤みを帯びた発疹が広がる。まぶたの裏の結膜が充血することも。発疹はかゆみを伴うこともあり、この段階で驚いて受診する人が多いようだ。はしかや風疹、薬剤によるアレルギーでもこうした発疹が出ることがあるので、見極めも必要になる。

血液あるいは尿の中のウイルスを調べてジカ熱と診断される。特別な治療薬はないため、かゆみ止めなど症状に応じた薬を使う。1週間ほどで発疹も治まる。法律で隔離される病気ではなく、行動は制限されない。

ジカ熱感染の大半は、感染者が蚊に刺され、その蚊が他の人を刺すことで起こる。ヒトスジシマカという種類で、日本国内でも北海道を除く全土にいる。国内では夏から秋口にかけて以外に蚊を介して感染が広まることはなさそうだ。

しかし、血液以外に、男性であれば精液、女性であれば膣(ちつ)分泌液にもウイルスが見つかることが知られている。国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は「ジカ熱感染後、パートナーに感染させる危険があるので、男性は6カ月、女性は8週間、コンドームを用いるなどの注意が必要だ」と指摘する。

ジカ熱自体は命に関わる病気ではない。ただ、ごくまれに、ジカ熱の後にギラン・バレー症候群という運動神経の働きが落ちる病気が起こり、しびれなどの後遺症が残ることがある。1カ月ほどが症状のピークのため、その間に神経内科などを受診し、適切な処置を受けたい。

胎児にリスク

ジカ熱で最も注意しなくてはならないのは、妊婦が感染した場合だ。胎盤を通じておなかの赤ちゃんに感染する。すると胎児が成育せず流産する場合や、脳が発達しない小頭症になるリスクも高まる。胎児の脳神経細胞がウイルスに冒されると大脳皮質が少なくなり、見た目でも明らかに頭が小さく、発育が遅れることもある。

母子感染に詳しい、さくらレディスクリニック(埼玉県所沢市)の小島俊行医師は「妊娠13週までの感染が最も危険。その後はリスクが低下するという報告が多い」と語る。

妊婦はもちろん、妊娠を計画している女性やそのパートナーの男性は、まず自分が感染しないようにすることだ。小島氏は「こうした人たちは、流行地域への渡航を極力控えたほうがいい」と語る。どうしても行くなら、蚊が媒介する感染症への予防手段を十分に講じ、感染を防ごう。

蚊は二酸化炭素を好んで寄ってくる。長袖・長ズボンで皮膚の露出を避け、虫よけクリームやスプレーを用いる。蚊よけ効果が認められるディート(DEET)という成分入りのものを選ぶ。顔も目の周囲を避けながら塗ったほうがいい。「ディート入り薬剤を妊婦が使っても、旅行できるような安定期以降なら胎児に影響が出たという報告事例はない」(小島氏)

ヒトスジシマカによるデング熱、チクングニア熱、ジカ熱、ハマダラカによるマラリア、さらには食物や水を介したウイルス性肝炎など、日本とは勝手が違う渡航先の感染症。流行情報は厚生労働省検疫所のウェブサイト「フォース(FORTH)」(http://www.forth.go.jp/)で調べられる。

渡航前にチェックし、感染の危険が常にあると考えて行動しないと、楽しい旅行の思い出が苦いものになりかねない。

◇     ◇

妊娠初期に「TORCH」警戒

母子感染する病原体は実はとても多い。とりわけ妊娠初期の妊婦は、国内にいても「TORCH(トーチ)症候群」に十分注意したい。「T」はトキソプラズマ原虫、「O」は梅毒などその他、「R」は風疹ウイルス、「C」はサイトメガロウイルス、「H」は単純ヘルペスウイルスを指す。

それぞれ小頭症や水頭症、心臓や目、耳に障害が出る先天性風疹症候群などの子どもが生まれる可能性がある。トキソプラズマは十分加熱していない肉やネコのふんなどが感染源。小島氏は「鉄分を補給しようと食べたレバ刺しで感染、子どもに影響が出ることもある。妊婦は知識を蓄えて」と呼びかける。

(ライター 塚崎 朝子)

[NIKKEIプラス1 2016年12月17日付]

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