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サックス新たな風 クラシックで若手奏者が台頭

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ポピュラーやジャズで花形楽器として用いられるサクソフォン(サックス)。これまで影が薄かったクラシックの分野でも、独創的な新時代の若手奏者が次々と表舞台に登場している。

10月中旬、群馬県桐生市で開かれた地元のプロオーケストラ、群馬交響楽団の高校生向け公演。若手サックス奏者の上野耕平(24)は、ロシアの作曲家、グラズノフの「アルト・サクソフォンと弦楽オーケストラのための協奏曲」で群響と共演した。小柄できゃしゃな体格からは想像もつかない骨太で美しいアルトサックスの音色、細やかで流麗な技巧。瞬く間に聴衆をくぎ付けにした。

この曲はサックスの協奏曲として屈指の傑作に数えられる。サックスはオーケストラにはない楽器で公演で聴く機会は少ないが、「良い音も悪い音も出せ、人間そのものを体現できるのが魅力」と上野は言う。

8歳で楽器を始め、小学6年生でサックス奏者になると決めた。幼少時からクラシックにひかれた上野は吹奏楽やポピュラー、ジャズで多用されるサックスを吹くことに「迷いはなかった」と言う。2年前のアドルフ・サックス国際コンクールで2位に入り、母校の東京芸術大出身者らでつくる吹奏楽団「ぱんだウインドオーケストラ」ではコンサートマスターを務めるなど活動の場も広げる。

古典をアレンジ

8月に発表したアルバム「Listen to...」は、ムソルグスキー「モスクワ川の夜明け」、バイオリンの超絶技巧曲であるリムスキー=コルサコフ「熊蜂の飛行」などサックスでは珍しい作品を編曲して取り上げた。「クラシックのサックス曲がないなら、自分で演奏してしまう」と語る。

ソプラノ、アルト、テナー、バリトンという4本のサックスを曲目により自在に吹き分ける田中拓也(29)も、国内外のコンクールで高く評価される実力派だ。今年発表したサックス奏者冨岡祐子とのクラシック曲を中心としたデュオアルバム「アルス」では、アルトを除く3本を吹いた。

ロシアの作曲家グバイドゥーリナ、ハンガリーのバルトークなど民族音楽的な要素を含む楽曲は、田中の郷愁を誘うような多彩な音色と合う。「持ち替えは自分の声を変える感覚で、表現の幅が広がる。サックスはいい音楽を表現するための手段」と話す。

曲目拡大に奮闘

クラシックの世界では、サックスの存在感は大きいとはいえない。アドルフ・サックスが楽器を開発し、特許を取ったのが1846年。それ以前の曲には基本的に出番はなく、オケとの定番の共演曲もガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」などわずかだ。

肩身の狭い状況で若手奏者が台頭してきたのは、サックス奏者、須川展也(55)の存在が大きい。クラシック曲のサックス用アレンジのほか、現代の著名作曲家にサックス用の楽曲を多数委嘱。レパートリー拡大に孤軍奮闘してきた。

10月発表の新作アルバム「マスターピーシーズ」は世界的作曲家のファジル・サイ、ジャズピアニストのチック・コリア、作曲家の吉松隆への委嘱曲3曲を並べた。「現代音楽のようなアカデミックな曲ではなく、一般の人でも親しめるメロディアスなサックス曲。それがサックスを聴くきっかけになる」と須川。

東京芸大で有能な奏者を育て上げたのも大きな功績だ。上野のほか、東京芸大の現役3年生、住谷美帆(21)らも門下生だ。住谷は10月28日、東京・白寿ホールで本格的にリサイタルデビューし、須川が03年発表した長生淳編曲のムソルグスキー「展覧会の絵」を情感たっぷりに演奏した。

「サックスは歴史が浅く、発展途上の楽器なので開拓のしがいがある」と住谷。須川は「私が長年やってきたことが実を結びつつある。レールは敷いたので、若い奏者に裾野をさらに広げてほしい」と期待する。

(文化部 岩崎貴行)

[日本経済新聞夕刊2016年11月1日付]

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