海外旅行でのチップ、適正額ズバリ アプリが提示両替、場所と換金レートを表示

年明け以降、1ドル=120円台から100円付近まで円高が進み、日本人にとって海外旅行に行きやすくなっている。とはいえ、見知らぬ地で気がかりなのがお金の管理。チップはいくら払えばいいのか、お得な両替レートを提供するのはどこか、ホテルまでの交通費はどのくらいかかるのか……。海外旅行中に余計なお金を払わないようにするためのスマートフォン(スマホ)向けアプリを紹介しよう。

シーン別に設定

海外旅行でよく戸惑うのがチップの額だ。ある国は15%で済んだから隣の国でも同率のチップを店員に支払ったら嫌な顔をされた、といった苦い経験を持つ人もいるのではないだろうか。そんな人におすすめなのがチップ計算アプリ「TipCal」だ。このアプリでは国によって異なるチップの平均レートを「レストラン」「タクシー」とシーン別に設定してある。

アジア主要地域で最寄りの両替所を表示するアプリ「Get4x」

使い方は至って簡単だ。「レストラン」「タクシー」のいずれかを選択し、チップ分を除く支払金額を入力するだけ。あとは設定されてあるチップレートに応じて合計金額を表示してくれる。

「手動」の項目を選択すれば既定のレート以外に自分でレートを設定することもできる。

60以上の国・地域に対応している。日本にはチップを払う習慣がほとんどないだけに、TipCalを使えば煩わしさから開放されそうだ。もちろん、サービスの良しあしで支払う額を調節するのをお忘れなく。

どこで手持ちのお金を両替するか。これも海外に行く際に気になるポイントの一つだろう。いざ現地で両替しようと思ったら、どこのレートがいいのか分からない――。そんな声に応えてくれるのが「Get4x」だ。

換金したい2種類の通貨をタップすれば、アプリ上の地図に両替所の場所とそれぞれの換金レートが表示される。表示言語は英語だが、操作はシンプルで価格も無料。現在対応している地域はバリ、バンコク、香港、シンガポールなどアジア8地域に限られるが、対象地域を順次広げていくという。

迷子になり、時間もお金も体力も浪費してしまった――。そんな失敗をしない助けになるのが、目的地への最短ルートを簡単に調べられるアプリ「MAPS.ME」だ。位置情報アプリとしてはもちろん、現地での交通費をなるべく抑えて食事や観光にお金を使いたい場合にも打ってつけだ。

全地球測位システム(GPS)機能が使える環境であれば現在地を表示。目的地までの距離も表示される。「飲食店」「ホテル」「銀行」など行きたい場所のジャンルを選べば、現在地から距離が近い順に表示してくれる。検索した場所をブックマークしておけば、後から再び場所や行き方を確認できる。

地図広げずにすむ

「地図を広げて歩いていたら知らない人から声をかけられてお金を請求された」。神奈川県内の大学に通う女性(21)は3年前に1人で欧州を旅行していたときに恐怖を覚えたという。地図を広げていれば観光客だと思われて、犯罪に遭うリスクは高まる。そうした危険から身を守りやすくするかもしれない。

いずれのアプリもいったんスマホにダウンロードすればネット接続がなくてもオフラインで利用できる。旅行前に入れておけば安心だ。利用時に「歩きスマホ」をしないよう、十分に気を付けよう。

夏季の旅行シーズンはもうすぐ終わりに近づいているが、シーズンオフになると飛行機代が安くなるなど狙い目でもある。アプリでうまくお金を管理しつつ海外での旅を楽しもう。

(経済部 生田弦己)

[日本経済新聞夕刊2016年8月18日付]

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