地球上に動物は全部で何種類いるの?137万種、7割は昆虫

動物は全部で何種類くらいいるの?

スーちゃん 「水の生き物」や「魚」「両生類・は虫類」「昆虫」……。生き物の図鑑(ずかん)を買ってもらおうと本屋さんに行ったら、いろんな種類があってびっくり。地球には何種類くらい生き物がいるのかな。

137万種を超すよ 7割は昆虫なんだ

森羅万象博士より 生物の種類は「種(しゅ)」という言葉を使って分類しているよ。分類のやり方はスウェーデンの生物学者カール・フォン・リンネが18世紀に考えたといわれている。模様(もよう)や形などの見た目を観察してグループ分けする。

これまでに生物学者が見つけて名前をつけた生物はどのくらいいると思う? 世界の科学者や自然保護(ほご)団体などが集まる国際自然保護連合(IUCN)の調べでは、動物だけで137万種を超す。動物は人間やイヌ、ネコといったほ乳類だけでなく、カブトムシやチョウのような昆虫も、エビやミジンコのような甲殻(こうかく)類も含まれるよ。カビのような菌(きん)類や植物以外の生き物が動物だと考えていいよ。

日本では、生物学者などが集まる日本分類学会連合という組織が2003年に調べている。手分けして調べた結果、02年末の時点で国内の動物は約6万種になるそうだ。

IUCNの資料によると、ほ乳類は世界で5513種が見つかっている。日本では127種だ。ほ乳類は人目にふれやすいから、見つかっていない種はわずかだといわれるよ。背骨があるせきつい動物は世界で6万6178種おり、カラスやスズメなどの鳥類が1万425種、トカゲやワニといったは虫類が1万38種などとなっている。

種の数が圧倒的に多いのがカブトムシやクワガタ、チョウといった昆虫(こんちゅう)だ。世界で100万種も見つかっている。地球上にいる動物の種のほぼ7割を占める。背骨がなく外骨格というかたい殻(から)でおおわれているから、大きく成長することはできないが、世界の様々な気候(きこう)でもくらせるように進化した。地球上で最も繁栄(はんえい)した動物だ。地球は昆虫の星といえるかもしれないね。

地球全体でみると、緯度(いど)が低くなるほど、生き物の種の数は増える。例えば陸地にくらすほ乳類について、緯度ごとに種の数を調べてみると、赤道に近づくほど数が増えていく。特に赤道付近に多いアマゾンなどの熱帯雨林には、さまざまな種類の動物がすんでいる。面積では地表の3%ほどだが、地球上のほぼ半分の種が熱帯雨林でくらしているそうだ。

実は、名前がついている生物は地球上の生物のごくわずかだといわれる。地球には、いったいどれくらいの数の種がいるのか。

例えば、カナダと米国の研究グループが2011年、これまでの資料から計算して、地球でくらす生物の種類は870万種と発表した。全ての生物を見つけるには1200年もの時間と、30万人の生物学者、そして多額の資金が必要になるという。

3000万種と主張している研究者もいるよ。生き物は人が近づけない山奥から深い海の底までいる。地球のすみずみまで生き物がいるかどうかを調べるのは難しい。

もうすぐ夏休み。山や湖で昆虫採集をすると、ひょっとしたら新しい種がみつかるかもしれないよ。見かけない昆虫がいたら、つかまえて図鑑で調べてみよう。

■6回目の大量絶滅の危機

博士からひとこと 地球に生物が現れてから38億年、その間に多数の生物が死に絶える「大量絶滅(ぜつめつ)」があった。大きなものは5回あり、特に有名なのが6500万年前の恐竜の絶滅だ。巨大な隕石(いんせき)が地球に衝突(しょうとつ)したことで起きた。
実は今が6回目の大量絶滅にあたると多くの科学者が心配しているんだ。人間が森を切り開いて畑や都市をつくると、生き物のすみかが失われる。きばなどをとるために人間が殺してしまう動物も多い。国際自然保護連合(IUCN)の調べでは、約2万3000種が絶滅の危機にあるそうだ。これまでは大災害がきっかけだったけど、人間のせいになってしまうかもしれない。

(協力=松本吏樹郎・大阪市立自然史博物館学芸員)

[日経プラスワン2016年7月2日付]