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氷室京介ラストライブ! ロックの激流、ドーム熱狂

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NIKKEI STYLE

ロック歌手、氷室京介がマイクを置いた。ライブ活動の無期限休止を決め、23日に最終公演を開催。希代のカリスマが音楽界に与えた影響は計り知れない。35年の足跡と表現に光を当てる。

「最後の夜だぜ! 今夜は死ぬまで終わんねえゾ」

キング・オブ・ロックと称された男が、聴衆5万5000人を熱狂させた。歌手の氷室京介(55)が23日、東京ドーム(東京・文京)でツアーの最終公演を実施。両耳の不調などを理由に、この日でライブ活動を無期限休止する。出発点となったバンドのBOOWY(ボウイ)時代とソロの楽曲を織り交ぜ、35曲を熱唱。集大成の舞台をみせた。

公演時間は、3度のアンコールを含め3時間20分。「ONLY YOU」「ANGEL」……。ヒット曲が次々と繰り出され、うねりのような音楽が激流となってドームを包む。「このままいくぜ!」。氷室の歌に、聴衆は我を忘れて応え続けた。これに氷室も「たくさんの連中がエネルギーを送ってくれた人生、本当に感謝している」と応じた。

アイコン的存在

ソロデビュー時から氷室を取材する音楽評論家、田家秀樹(69)は「彼はロックスターのアイコン(偶像)的存在だった」と振り返る。モニターに足をかけて客席をあおる姿の格好良さ、ビートに体を揺らすシルエットの奇麗さ。「歌い方に憧れた男がいっぱいいる」。影響された後進は、GLAYやゆず、女性でもhitomiなど数え切れない。

ロックの王様ならば矢沢永吉(66)もいるが「矢沢さんのスーパースター的カリスマ性とは違う、等身大のヒューマニティーに共感した。バンド時代から世の中に順応できない若者の痛みや葛藤を歌ってきたことも、より近しい存在にしている」と田家は言う。

氷室を長く取材する音楽ライターのふくりゅう(40)も「日本でマイナーな存在だったロックを、メジャーに押し上げた」と指摘する。1981年結成のBOOWYはライブ会場を新宿ロフト、渋谷公会堂、日本武道館、東京ドームと拡大し、成功の階段を一気に駆け上がった。88年夏にソロデビューした氷室も、売り上げが100万枚超のミリオン・ヒットを連発し続けた。

独自の音楽性を放ったからこそで、特徴はしばしば「グルーヴ感」という言葉で語られる。音楽のノリのよさ、一体感、高揚感などを包括する表現だ。ふくりゅうは「カチッと決め込まない着崩し感覚の発声が絶妙だった」と話す。

スピードと切れ

音楽のキー(調)とビートの正確さを追求する一方で、あえてボーカルのキーを少し外し、歌のタイミングをリズム隊のビートから瞬間的にずらす。音楽を成立させながらも勢いの出るギリギリの間を狙った。

こうした独自性を、田家も「衝動的でありつつ歪(ゆが)みや軋(きし)みが精密に構成されている。天性のビート感も加わり、誰にもまねできないスピード感と切れのある音楽を生んでいる」と評する。

アルバムのテーマ性やサウンドをみても、氷室は我が道を行く。一方で親しめるメロディーなどポップな感覚は貫かれ、ヒットチャートの常連であり続けた。

「KISS ME」などの作詞を手がけた作詞家の松井五郎(58)は回想する。「彼はよく言った。『シリアスなテーマでも深刻に歌いたくない。どこかでラブソングでありたいし、ポップでありたい』。プロフェッショナルだった」

23日の公演で、新作への意欲も語った氷室。ビートルズは公演をやめた後に傑作を出した。今後の彼からどんな音楽が生まれるのだろうか。

=敬称略

(文化部 諸岡良宣)

[日本経済新聞夕刊2016年5月31日付]

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