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お父さんを「さすが!」と思ったとき

2016/5/29 日本経済新聞 プラスワン

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■まじめに仕事、根強い理想の父親像

6月19日の父の日が近づき、プレゼントを検討する人も多いだろう。感謝の気持ちを面と向かって伝えるのは照れるもの。父親を「さすが!」と思うのはどんなときか。10~60代にインターネット調査で聞いた。調査結果からは、父親に対する本音が垣間見えた。

圧倒的に票を集めたのは「まじめに仕事に取り組んでいる」と「お金の心配をさせない」の2項目。家族社会学が専門の聖心女子大学の岩上真珠教授は「毎日仕事に行って給料を稼いで家族が安心して暮らせるようにする、という昔ながらの理想の父親像が浮かび上がる」と話す。

この傾向は10~20代の若者にも見られた。共働き世帯の増加など父親を巡る社会環境は変わっているが、家庭での親子関係は従来とあまり変わらないようだ。

調査では子どもがいる男性に「どんなときに子どもに頼られたいか」を尋ねた。上位には「社会人になって仕事や人間関係に悩んでいるとき」や「学校で進路に悩んでいるとき」など精神面のサポートが並んだ。

父子関係を研究するお茶の水女子大学大学院の石井クンツ昌子教授は「自分の子どもとたくさんコミュニケーションをとりたい現代の父親像が見える」と話す。モノに感謝の気持ちを託すのもいいが、まずはお父さんとゆっくり話そう。それが何よりうれしい贈り物になるはずだ。

1位 まじめに仕事に取り組んでいる 733ポイント

愚痴や不満を言わず、毎日変わらず朝から晩まで働くお父さん。大人になって簡単にまねできないと分かり、改めて尊敬の気持ちでいっぱいになった。

☆自分が就職して初めて、バイトとは違うストレスやプレッシャーの中で毎日働くのはすごいと思った(20代男性)

☆重い商品を肩に担いで配達する初老の父の後ろ姿が忘れられない。その父はもういない(50代女性)

☆修理工の父が従業員の質問にすぐに答えを出す姿が格好良かった(50代女性)

2位 家族にお金の心配をさせない 504ポイント

勉強したいことや目指したいことが見つかったとき、子どもなりに家計が心配になる。お父さんの「気にするな」がそっと背中を押し、前を向いて進めた。

☆家計がギリギリで、私立の高校を選んで良いのか心配していた私に「金のことは心配するな」と言ってくれた(10代女性)

☆会社が倒産して大変だったのに、子ども3人とも大学卒業まで面倒をみてくれた(50代男性)

3位 車の運転が上手 281ポイント

ドライブでたくさん遠い所に連れて行ってもらった。家族が安心して楽しく出かけられたのもお父さんのおかげ。10~24歳の回答では1位だった。

☆幼いころ、狭い路地をスイスイ運転するテクニックに舌を巻いた(10代男性)

☆他の人が運転する車に乗ると酔うのに、父の運転の時は気分が悪くなったことがない(10代女性)

4位 急な出来事にも冷静に対応した 232ポイント

突然の事態で動揺しているときに父の冷静な姿を見ると、安心できる。

☆母が倒れたとき、気が動転している私を気遣いながら、手早く救急車を呼んだ(10代女性)

☆地震のとき、幼い私と母に覆いかぶさり守ってくれた(20代男性)

5位 電気関係に詳しい 225ポイント

母があまり得意としない分野で力を発揮する父。自分にはできないことをやり遂げてしまう姿は格好いい。

☆一人暮らしを始めるとき、家電の設置や配線を業者に頼らずやってくれた(20代女性)

6位 勉強を教えてくれた 182ポイント

☆夏休みの宿題や工作を助けてくれた。作文や詩がいつも文集に載り、工作はあまりに完成度が高いので提出しにくい時もあった(50代女性)

7位 職場の関係者に慕われている 168ポイント

☆父が亡くなった後、父の同僚が「お父さんは人望の厚い人だったよ」と話してくれた(50代女性)

8位 自転車の乗り方を教わった 157ポイント

☆何度転んでも「必ず乗れるようになる」と励ましてくれた(30代女性)

9位 お母さんのことを大切にしている 145ポイント

☆今でも誕生日には毎年プレゼントを贈ってお祝いをしている(20代女性)

10位 スポーツを教わった 137ポイント

☆何をやっても上手で、地域の小学生サッカーチームを作って教えてくれた(40代男性)

◇     ◇

■お父さんのここを直してほしい!

10~20代を中心に、父親の生活態度やファッションに対して厳しい指摘があった。母親をもっと大切にしてほしい、という声は世代を問わず多かった。

★母をもう少し大切にしてほしい。孫や子どもには甘すぎるので、少しでも母に分けてほしい(20代女性)

★季節外れの服装で出かけるのはやめて(20代男性)

★いつも黙っているのでもっと話をしたかった(60代女性)

★母にけんかで負けないでほしい(10代女性)

★話が長く、終わりが見えないことが多い。順序良く簡潔に話をしてほしい(30代男性)

★応援する野球チームの勝ち負けで機嫌が変わるのが嫌だ(30代女性)


◇     ◇

■父が決めた我が家の少し変なルール

?菓子やジュースなど自分の食べ物に名前を書く。名前がない場合は他の家族に食べられても文句を言えない(20代女性)

?中学生まで毎月同じ日に身長を測る(20代女性)

?テレビで相撲やプロレスを見ているときは話しかけない(60代女性)

?スイカを食べるときは中心のおいしいところを最後に食べる(50代男性)

?クリスマスプレゼントは家の中に隠れているものを自分で探す(10代女性)

◇     ◇

表の見方 数字は回答者数

調査の方法 4月下旬、日経生活モニターに「父親を頼りに感じたとき」を聞き、255人から回答を得た。その結果と父子関係に詳しい専門家の助言を基に、「父親をさすがと思ったとき」について29項目の選択肢を作成。5月上旬、ネット調査会社マクロミルを通じて、全国10~60代の男女を対象に、最も当てはまるものを5つ選んでもらった。有効回答数は1036、各年代で男女同数。さらに回答者のうち子どもがいる男性に、子どもから頼られたいのはどんなときかを聞いた。有効回答数は235。「お父さんに直してほしいところ」「父が決めた我が家のルール」などの内容で自由回答も得た。

[日経プラスワン2016年5月28日付]

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