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C型、副作用少ない新薬 耐性ウイルス出現には注意 肝炎 変わる治療(上)

2014/10/25 日本経済新聞 夕刊

肝臓は沈黙の臓器といわれ、病気になっても気づきにくい。慢性肝炎の大半を占めるウイルス感染によって起こるC型やB型の肝炎も同様で、肝硬変や肝臓がんと進行する危険がある。今年、肝炎の新薬が登場した。副作用の抑制や高い薬効などが期待されており、治療法も変わりつつある。肝炎治療の最前線を2回にわたり紹介する。

C型肝炎の新治療薬が9月に発売された。「ダクラタスビル塩酸塩(一般名)」と「アスナプレビル(同)」という2つの飲み薬で、一緒に服用する。通常使われる「インターフェロン」は効果が期待できる半面、副作用の懸念も強い。新薬は体力のない高齢者やインターフェロンが効かない患者でも投与できる。

C型肝炎はウイルス(HCV)が引き起こす肝炎だ。感染した人の血液を介してうつるが、感染力が弱く日常生活ではほとんどうつらない。昔は輸血や注射器の使い回しなどが感染の原因だったが、今は「薬物乱用などで起こる注射器の使い回しや、ピアス、入れ墨などで感染するといわれている」と東京医科歯科大学の朝比奈靖浩教授は話す。

■感染の症状は軽く

感染すると、発熱や体のだるさ、食欲不振など急性肝炎の症状が現れるが、程度は軽く肝炎に気づかないケースが大半だ。感染者の約7割が慢性肝炎に移行する。その後、感染が持続すると高い確率で肝硬変になり、さらに肝臓がんを発症する。「C型肝炎の国内患者数は推定150万人程度だが、治療しているのは約40万人にとどまる」(朝比奈教授)

治療では通常、インターフェロンを使う。ウイルスの増殖を抑えるために体内で分泌されるたんぱく質で、これを人工的に作り投与する。他の薬との併用が基本だ。かつて週3回だった注射は、持続型のペグインターフェロンにより週1回で済むようになった。治療期間も最短で半年になるなど治療法は進化している。ウイルス排除の成功率も9割近くに達している。

インターフェロンは治療の中心だが、副作用の懸念も強い。だるさや発熱、筋肉痛などが起き、長く続けると髪の毛が抜けることもある。東京都内に住む50代男性のAさんは治療でだるさを覚え、仕事を休まざるを得なかった。「二度とインターフェロン治療はしたくない」と思ったが、主治医と相談し、完治を目指して投与を続けている。

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