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朝・夕刊の「W」

静かなブーム、読書会の魅力って?

2014/10/7 日本経済新聞 プラスワン

 本離れや出版不況が言われるようになって久しいが、意外にも最近、静かなブームを呼んでいるのが「読書会」だ。本好きが集い、交流する催しがあちらこちらで盛んに開かれている。読書体験をシェアする楽しみとは何か。本を媒介につながる人々を追った。

■会って共感、読み方深く

朝のカフェに好きな本を持ち寄って意見を交わす(東京都渋谷区)=写真 川瀬 洋

 ある日の朝、東京・渋谷のカフェ。物理学からダイエットまで、多彩なジャンルの本をテーブルにずらりと並べ、談笑する10人ほどのグループがいた。2010年から隔週金曜の朝8時~9時半に定期開催されている「何でも読書会」の参加者たちだ。

 各自が持ち寄った本を紹介し合い、その内容にまつわる情報や意見が飛び交う。課題図書はない。レジュメを作って誰かが発表して、という従来の読書会とは違って、終始フリートークを楽しむ。参加費はドリンク代のみ。こんな読書会が近ごろ増えている。

 「気軽に参加してもらえるよう、ゆるやかな雰囲気を心がけている」と話すのは、主宰者のライター、森智子さん。「始めたきっかけは、一日の最初に前向きな気持ちになれることをしたかったから」。だから朝8時スタートにこだわる。「会って話すということも大事にしたい。会うと伝わることってある」

 参加者も口々に言う。「いい本を読んだら、感動を伝えたい。みんなが共感したり、面白がったりしてくれるのがうれしい」(医師・印田幸子さん)、「これまでは本を漫然と読み流していたが、紹介したい箇所に付箋をつけるなど、アウトプットを意識した読書をするようになった」(会社員・廣井泉さん)、「全然興味がなかったジャンルの本も、読書会で紹介されると読みたくなる。自分では選ばない本の魅力を新発見できる」(主婦・平野由美子さん)。

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