スモークしたものは温かな状態で食べるのもよし、冷まして食べるもよし。スモークする際の塩加減は「メーンの料理として食べるか、酒のつまみとしてかによって調整する」。あれこれ試行錯誤しながら、自分好みの薫製作りをするのはきっと楽しいはずだ。

高温で数十分~2時間

「狩りや漁で得た肉や魚に煙を当てて乾燥させることで、保存性を高めてきたのが薫製の始まり」と教えてくれたのは東京農工大学・フィールドサイエンス教育研究センターの樋口隆久さんだ。樋口さんは大学の公開講座などで薫製作りをこれまで教えてきた。

長期保存が可能なのは煙に含まれる殺菌成分が食材に浸透するからだが、「家庭でつくったものはなるべく早めに食べた方がいい」とアドバイスする。燻煙(くんえん)の仕方は温度によって3種類あるそうだ。冷燻法は15~30度の低温で数日から数週間燻(いぶ)す。温燻法は30~80度で数時間から十数時間、熱燻法は80~120度の高温で数十分から2時間程度かけて燻すやり方だ。家庭では熱燻法が一般的という。

薫製用の木材チップにはサクラやヒッコリー、リンゴなどがある。サクラは香りが強く、何にでもあうチップだが、中でも肉類など臭いの強い食材向きという。初心者なら食材は「かまぼこやソーセージなどがいい」と樋口さん。

(編集委員 堀威彦)

[日経プラスワン2014年9月27日付]