バリアフリー進んでる? 心理的障壁克服も必要

「最近、最寄り駅にエレベーターができて助かってるのよ」。近所の高齢女性の話に探偵、松田章司は興味を持った。「日本のバリアフリーは進んでいるのかな? どんな恩恵があるんだろう」と早速調査に乗り出した。

■五輪追い風、駅で整備加速

章司はまず、国土交通省を訪ねた。交通バリアフリー政策室の岸本和浩さんは「国は2000年、10年間で1日当たりの利用者が5千人以上の旅客施設での段差解消や多機能トイレの設置の100%達成を掲げました」。国・自治体・事業者が3分の1ずつ費用を負担し、新設や大規模改修時に基準を満たすよう求めてきた。「大規模な駅では9割方進みました。次は20年までに3千人以上の旅客施設での達成が新たな目標です」と岸本さん。利用者が少ない駅も含めると、段差が解消されているのは鉄道では9500駅のうち4割程度に落ちる。

「20年の東京五輪・パラリンピックの開催を控え、関東では目標を上回るペースでバリアフリーが進む可能性があります」。章司に話しかけてきたのは、みずほ総合研究所の主任エコノミスト、徳田秀信さん。車いすスペースを設置するなどの鉄道車両入れ替えに5900億円、駅のホームでの柵の設置に1700億円など、合計約8300億円の投資促進があるとはじく。