仕事の電話「ながら」はNG まず社名をはっきり

新社会人も働き始めて5カ月。職場での電話応答にはすっかり慣れてきたところだろう。とはいえ、こんな時こそ基本をおろそかにしがち。仕事の連絡はメールなどで済ませられることも増えたが、逆に相手の生の声に向き合う電話応対の重要性は高まっている。応対の基本を確認しておこう。

「就職する前は人前で電話に出るのが苦手だった。でも、今は応答の能力が仕事を左右すると実感できる」。そう話すのは研修会社NSGコーポレーション(千葉市)に勤める内山あゆみさん(25)だ。

NSGコーポレーションの研修では、録音できる専用機を使い自分の声の特徴を知る

同社の主業務は「電話応対技能検定(もしもし検定)」のための研修。そこで自ら検定に挑戦。就職3年目の一昨年には1級に上がった。臨機応変な応対がだいぶ身についたという。

例えば「ご迷惑をかけて申し訳ございませんが」「お手数をかけますが」といったクッション言葉を挟むだけで、応対は柔らかい印象になる。返答に窮したら折り返すと相手に伝え、周囲に助けを求めればいい。「あいまいな応答が一番まずい」と内山さん。電話応対がビジネスでどれだけ重要かを実感する毎日だ。

■慣用句を丸暗記

では、身に付けておくべき基本とは、どんなことなのだろうか。

「まず応答の慣用句をすべて頭にたたき込んでおくと、状況に応じた受け答えをする余裕が持てる」。そう話すのはパナソニック総務グループの堤好美さん。社内のマナーチーフインストラクターを務める。

電話が鳴ったらできるだけ早く受話器を取る。ベルが3回以上鳴った場合は「お待たせしました」の一言を添える。相手が社外なら「いつもお世話になっております」と挨拶をする。切るときは最後に「私○○が承りました」と言い、相手が切ったことを確認してから静かに受話器を置く。

社員に徹底させているのは電話を取ったときの第一声だ。「もしもし」ではなく、社名と部署をはっきり言う。社内で使う略称などはNG。「間違いなく目的の部署にかかったと相手に伝え、安心してもらうことが大切」(堤さん)だ。

取り次ぐ相手が不在のときは「せっかくお電話いただいたのに申し訳ございません」などの心配りの言葉とともに不在を伝える。帰社時間がわかるなら教え「戻りましたら、こちらからかけ直しましょうか」、あるいは「よろしければ、ご用件は同じ課の私○○が承りますが、いかがでしょうか」と相手の意向を聞く。「お急ぎでしたら本人の携帯に連絡し、本人から電話を差し上げるよう申し伝えます」と、こちらでできることを積極的に提案するのも適切な対応だ。