野菜冷凍の4カ条 下処理で栄養・食感・味を保つ

主婦でもある記者(40)は、食材を週1回の宅配サービスと週末のまとめ買いで回している。予定変更で使い切れなかったり、忘れていたりでしなびた野菜を冷蔵庫で見つけてがっかりすることもしばしば。何かいい方法はないか。野菜の冷凍術を探った。

1週間分の献立を考え、週末に冷凍し、毎日解凍して食事に出せば家事の時間が短縮できそう。ただ、冷凍野菜はおいしくない気もする。

■短時間の加熱でビタミンCを保持

そんな不満を食品の冷凍技術に詳しい東京海洋大学の鈴木徹教授にぶつけたら、「それは勘違い」と一蹴された。野菜は収穫後も呼吸し、細胞レベルで活動しており、放置すると劣化が進む。冷凍は「食中毒が起こらない安全性を確保し、食品の劣化速度を抑制する優れた保存法」とメリットを強調する。例えば、「冷凍ブロッコリーのビタミンCは1週間で半減するが、短時間加熱してから冷凍すると9割以上が残る」。ただし、デメリットもある。「食感が変わること」だ。

「新鮮な野菜を食べきれずに残したら、すぐに冷凍したほうがいい」と理解はした。ただ、簡単な方法でないと長続きしない。それに食感も重要だ。そこで宅配で届いた旬の野菜を中心にとにかく冷凍してみて、使い道や改善点などを調べることにした。

まず、丸ごと冷凍して使えるものはあるか。なるべく切らないほうが劣化しにくいし、乾燥も大敵だ。洗った後、ラップを巻いたり、ジッパー付きポリ袋に入れたりして空気を抜いて冷凍した。

「野菜は水分が多い。氷のように包丁の刃が立たないのでは」。そんな不安は杞憂(きゆう)だった。トマトやナス、タマネギなど冷凍庫から取り出した直後にシャキシャキと切れて驚いた。「常備すればいつでもトマトの夏野菜煮込みができる」。冷蔵庫に入れっぱなしにするよりいい。

冷凍したほうが扱いやすいものもあった。薬味のネギは細く切れて、めんつゆをほどよく冷やす。小松菜は冷凍庫から取り出し切った後、少し置き水分を絞ればそのままおひたしとして食卓に。タマネギはみじん切り後、バターでいためたところ、あめ色になるまで12分間と生の時に比べ時間が半分に短縮。ぱさつかず、しっとりと仕上がった。

なぜか。「科学する料理研究家」でライターのサリーさんは、「冷凍することで細胞内の水分が凍り、細胞膜が壊れて早く水分が出たから」と説明する。ほかにも、「キノコは冷凍により細胞が破壊され、細胞内の酵素が核酸の分解を進ませるため、うま味成分が増す」。石突きを除いてほぐして冷凍すれば便利だ。

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