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ゴシゴシ洗いはNG 頭臭対策に潜む落とし穴

2014/8/21 日本経済新聞 プラスワン

しかし、蒸し暑い季節には汗も気になる。毎日洗髪したくなる人も少なくないだろう。そうしたとき、ホコリだけなら水のシャワーだけで十分洗い流せる。

■塩使って洗髪

五味さんが勧めるのは塩を使った洗髪。「塩に含まれるナトリウムイオンなら、アカに含まれるたんぱく質を溶かし、皮脂も取り去り過ぎない」。2日に1回を目安に洗えば、善玉常在菌を減らさず雑菌を抑え、頭皮のにおい対策にもなる。

頭をかきむしるくらいのかゆさが続くようなら、皮膚科を受診しよう。においの原因ともなる脂漏性皮膚炎かもしれない。「脂漏」とは、皮脂の分泌が過剰な状態。頭皮や鼻、耳の後ろ、股など、皮脂分泌がさかんな部位で発症することが多い。

脂漏性皮膚炎の発症メカニズムについて、大阪大学医学部皮膚・毛髪再生医学寄付講座准教授の乾重樹さんは「増加したカビの一種・真菌(マラセチア)に対して、皮膚が過敏に反応するためだと考えられている」と話す。

マラセチアは人の皮膚にすむ常在菌で、通常はバクテリアなどから皮膚を守る。それが様々な要因で異常増殖し、皮膚の炎症を引き起こす脂肪酸を作りだすとされる。

塗り薬のほかに、抗真菌剤入りのシャンプーで増えすぎたマラセチアを除いて再発を防ぐ方法もあるが、「症状の似た乾癬(かんせん)、白癬(はくせん)や接触皮膚炎(かぶれ)などの可能性もあるので、自己診断せず、専門医に相談してほしい」(乾さん)。

夏バテも気になるこの時期は、疲労が原因で頭のにおいが強くなることもあるようだ。五味さんは「疲れやすくなると、汗の中にアンモニアや乳酸が増える」と指摘する。十分に睡眠をとり、栄養と水分の補給を心がけるなど生活習慣を改善することも、においの予防につながる。

◇            ◇

■良質のオイル使いマッサージ

洗髪の前に、セサミオイルや椿油、オリーブオイルなどの良質の油でマッサージしておくと、頭皮の代謝を高めて健康に保つためのケアができるうえ、においの対策にもなる。五味さんは「皮脂に似たオレイン酸が、毛穴に詰まって酸化した脂を落とし、必要な栄養素も補える」と勧める。

なかでも、原料になる果実や種子に摩擦熱が生じないよう時間をかけて搾り出す低温圧搾法で精製された油は、「肌への刺激が少なく、ビタミンなどの栄養価も高い」(田耕さん)。

シャンプーをした後にもオイルを数滴使うことで、抜け毛やかゆみ、フケ予防などの髪の保護に役立つという。

(ライター 結城 未来)

[日経プラスワン2014年8月16日付]

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