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肩の上下・腹式呼吸… 100人を前にあがらず話すコツ

2014/8/14 日本経済新聞 夕刊

 仕事のプレゼンテーションや大事なパーティーのスピーチ……。大勢の人を前に話すとき、緊張してしまう人は多いだろう。だが、あがりすぎて失敗するのだけは避けたいところ。100人の前でもあがり過ぎず話すコツを、専門家と考えた。

 「あんなに自分があがるとは……」。友人の結婚式でスピーチを頼まれたA男さん。心からのお祝いを贈りたいと思っていたが、実際のスピーチは話に詰まったり、声が震えたり。すっかり場をしらけさせたと反省しきりだ。

 普段から慎重な性格で、準備は十分。話すことも決めていた。それでも頭が真っ白になった。なぜ人は大勢の前であがるのだろう。

■失敗への防御反応

 「『緊張』から自分を救う本」(大和書房)の著者で臨床心理士の松本桂樹さんは「大勢の前に立つと人は自分が失敗する姿を思い描きがち。それが緊張を招く」と指摘する。この緊張があがった状態。自分が脅かされることへの防御反応だ。

 では、どうすればあがるのを抑えられるか。松本さんは「一番のポイントはあがる不安にとらわれないこと」と話す。過度に恐れない。そしてあがり=緊張を和らげる行動をとることがカギになる。

 あがった状態は自律神経により無意識に生じる。和らげる基本は、筋肉を弛緩させる動作と腹式呼吸だ。

 筋肉の弛緩は体をリラックスさせることと思うかもしれない。実際にやることはその逆。例えばいすに座り、肩に思いっきり力をいれて5秒間上げ続ける。その次の瞬間、すべての力を抜き肩をすとんと落とす。この動作を10秒の間隔をおきながら繰り返していく。すると、筋肉がじんわりとゆるんだ状態が伝わってくる。

 この状態を本番前に作れば、あがり過ぎてスピーチに失敗する事態は避けられるだろう。

 鼻から息を吸って、口からはき出す腹式呼吸は、深呼吸として既に緊張する場面で、実践している人は多いだろう。こちらは実は日ごろから意識しておくとよい対策だ。

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