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甘酒で夏を元気に 炊飯器で手作り、料理にも活躍

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NIKKEI STYLE

 「あま酒の地獄もちかし箱根山」。火山活動でもうもうと煙が立ち上る神奈川県の箱根、大涌谷を見て詠んだ与謝蕪村の夏の句だ。江戸時代、甘酒は夏の飲み物として親しまれたという。米麹(こうじ)を原料とする甘酒は必須アミノ酸やビタミン類が豊富。自宅でつくる方法や料理への活用法を聞いた。

米麹+炊飯器で手作り

「甘酒は飲む点滴、飲む化粧品ともいわれています」。7月、一般社団法人日本発酵文化協会(東京都目黒区)が甘酒教室を開いた。甘酒の成分や発酵の仕組みを説明する講師の奥田涼子さんの言葉に、興味を持って集まった13人の参加者がうなずいた。

甘酒といえば体を温めるために冬に飲む印象が強い。だがここ数年、夏にも親しまれるようになってきた。森永製菓の缶入り飲料「冷やし甘酒」が代表だ。

健康的なイメージと手軽さが受け、2013年6~8月の出荷額は3年前の同期実績の7.5倍。神田明神(東京都千代田区)の鳥居脇にあり、甘酒や納豆などを扱う老舗、天野屋も「夏の注文が増えている」(天野亀太郎社長)という。

甘酒は酒ではないので自宅でつくってもよく、最近は手作りしたいという人が増えているという。東京都中野区に住む30代女性は「発酵食品で体にもいいと聞く。3歳の子どもに飲ませるために手作りに挑戦したい」と教室へ参加した。

甘酒は米麹と水だけでつくるものと、酒かすに砂糖と水を加えるものの2種類がある。前者は古くからの製法で、餅米やかゆを加える場合もある。アルコールは含まない。後者は戦後の復興期、米や米麹が入手しづらかった時の代替案が広まったものとされる。

米麹でつくる甘酒には100以上の酵素のほか、アミノ酸やビタミン類、麹からしか生成されないコウジ酸などが含まれる。このような成分が腸内環境をよくしたり脳を活性化したりするほか、美肌、疲労回復によいといわれている。

米麹は大手スーパーやネット通販で、1キロ1200円くらいから購入できる。自宅で米麹を使って甘酒をつくる際は発酵させるときの温度をセ氏55~60度に保つのがポイント。「酵素はセ氏60度を超えると反応が急激に弱まる」(奥田さん)ためで、温度が高すぎても低すぎても甘みがでない。蓋を開けたまま保温できる炊飯器を使えば簡単につくれるほか、保温ポットでも代用できる。

米麹には生と乾燥タイプがあり、図「はじめの一歩」のレシピは生タイプの場合を示した。「乾燥タイプなら水を多めに」(奥田さん)するとよい。発酵時間は3~4時間としているが、あくまでも目安。それでは甘くならない場合もある。天野屋では「60度で10時間発酵させる」。味見をして調整しよう。

甘味料・漬け床に活躍

手作りした甘酒は身体にいい発酵食品であるうえ、天然の甘味料でもある。ヨーグルトや豆乳、牛乳に混ぜても使える。砂糖代わりに使うなら砂糖の分量と同量か、濃厚な甘酒なら少なめでよい。

「調味料としてだけでなく漬け床として利用したい」と話すのは、「漬けるだけ発酵食レシピ」(アスペクト社)の著者で、薬膳料理家の山田奈美さん。

手作りの甘酒なら、多くの市販品のように加熱殺菌処理をしないため、酵素のプロテアーゼがたんぱく質をアミノ酸に分解する作用も期待できる。食材をやわらかくし、うまみが強く感じられるという。

甘酒に塩を少々入れれば、米麹に塩を加えた塩麹のような漬け床になる。すじ肉などもやわらかくなり調理時間を短くできる。

山田さんにおすすめメニューとして主菜になる「甘酒漬けチキンの和風トマト煮」とデザートの「桃と甘酒のアイス」を挙げてもらった。チキンは5分ほど煮込むだけで、ほろほろと崩れるやわらかさだ。

酢1に対し甘酒1.5倍量を混ぜれば、甘酢風の酢の物に使える。漬け床にトウガラシや昆布などを足せば風味が変わるし、切り干しダイコンや干しシイタケなどを漬けてその甘酒ごと煮物などに使えば、乾物のうまみも逃がさず、調味料の砂糖もいらない。

「魚の場合は身が崩れやすいので3日以内に食べて」(山田さん)という。飲んでよし、時短料理によしと夏の甘酒は大いに活躍しそうだ。

(畑中麻里)

[日経プラスワン2014年8月2日付]

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