エルニーニョ現象が起きるとなぜ異常気象になるの

からすけ 異常気象になったら、僕(ぼく)たちの暮(く)らしにも影響があるよね。

イチ子 その通り。エルニーニョが発生した5年前の夏、日本は日照不足と長雨の影響で農作物が育たなくなったわ。キュウリやピーマンは、スーパーでとても高くなったそうね。暑くならないからアイスクリームや冷たい飲み物も売れなくなって、景気に悪い影響をもたらしたの。海外ではオーストラリアが日照(ひで)りによる水不足で、小麦などの穀物が不作になることがよくあるわ。

からすけ でも猛暑(もうしょ)にならないなら、涼(すず)しくて過ごしやすいかもしれないよ。

イチ子 残念でした。気象庁の7月から9月までの3カ月予報によると、エルニーニョが起こったとしても、平年並みの暑さになるそうよ。インドネシア近海に比較的(ひかくてき)近い、フィリピン付近の海で積乱雲が活発に発生するからなの。いつも通りの大気の循環に近くなり、太平洋高気圧が北に張り出すと分析しているわ。エルニーニョは数年に一度起こるけれど、発生の仕方はいつも同じとは限らないの。だから気象予測は難しいと言われているのよ。

「キリスト」という意味も

豊島岡女子学園中学高等学校の神谷正昌先生の話
エルニーニョとは、スペイン語で「男の子」という意味ですが、「イエス・キリスト」という意味もあります。これは東太平洋のペルーの海岸近くの海水温が上昇(じょうしょう)するのが、ちょうど12月のクリスマスの時期にあたったためです。地元の漁民がこの現象をエルニーニョと呼んだのが語源であるといわれています。
気象現象の命名についていえば、台風を日本では1号、2号と数字で呼びますが、アメリカではキャサリンやカトリーヌなどと女性名をつけて呼ぶことはよく知られています。その理由については、20世紀半ばにアメリカの気象学者が自分の妻や恋人(こいびと)の名前を冗談(じょうだん)でつけたからとか、台風が恐るべき対象だから、などといわれています。しかし、1990年代に入ると男女同権の考え方からか、女性の名前と男性の名前を交互(こうご)につけるようになりました。
今週のニュースなテストの答え 問1=6年、問2=アルゼンチン

[日経プラスワン2014年7月5日付]

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