職場で気軽に体ほぐし ヨガ・体操…お助けアプリ
「トレーニング動画 うちトレ」は、ヨガ、ピラティス、筋トレ、ストレッチなど、多彩なトレーニング方法を短い動画で解説する。プロのインストラクターが監修した109種類の動画はすべて無料だ。提供元のnanapi(東京・渋谷)によると、パソコンでも同様のコンテンツを見られるが、「どこでもできる」メリットは大きいようで、スマホからの方がアクセスが多いという。
椅子に座ったままで
トレーニングはマットを敷いて全身を使うものだけでなく、椅子に座ったままできるものも多い。古川健介社長に、オフィスでも取り組みやすいお勧めのトレーニングを聞いた。
まずは、胸や肩甲骨をほぐせる「チェストオープンストレッチ」。何かをささげ持つ形で両腕を体の前で密着させ、腕を広げると同時に胸を開く。「棒ストレッチ」は、タオルの両端を持って腕を上げ、肘の曲げ伸ばしを繰り返す運動で、肩凝りに効く。また、二の腕の引き締め効果がある「腕のつまみひっぱりマッサージ」は、女性を中心に人気があるという。
毎日続けることで、肩凝りや腰痛の予防にもなる。より本格的にトレーニングをしたい場合は、1週間分のメニューがセットになった動画のパックを有料で購入することもできる。
体を動かすなら体操もいいだろう。たとえば、誰もが知っているラジオ体操。ラジオ体操第2をきちんとやり通したときの消費カロリーは、同じ時間の速めのウオーキングを上回るともいわれる。来栖川電算(名古屋市)が提供する「毎朝体操」は、スマホを持ってリズムに合わせてラジオ体操をするだけで、腕の動きを採点し、リポートにする機能がある。スマホが搭載するモーションセンサーが「どんな動きをしていたか」「間違っていないか」を認識し判定するのだ。
褒美に「トロフィー」
スマホの全地球測位システム(GPS)を活用することで、いつどこで体操をしたのか履歴が残り、一目で分かる。アンドロイド版では、点数や回数、消費カロリーに応じて褒美の「トロフィー」が手に入る。また、他のユーザーのがんばりを「都道府県別」や「標高ランキング」といった指標で確認できるのもユニークだ。
山口陽平取締役は、「同僚と一緒に体操してリポートを見せ合うなどして楽しく取り組んでほしい」とオフィスでの活用を勧める。1人で取り組むより互いに励ましあい長続きしやすいからだ。
トレーニングや体操をする場所が取れないときには、足ツボをマッサージして疲労回復を図ろう。足ツボは、ただ押すだけでは効果が限られる。ハップ(東京・渋谷)の「リフレクソロジー」は押し方、もみ方をアニメーションで表示するので、誰でも簡単に正しいマッサージができる。足の裏のどの位置にどこのツボがあるかという地図だけでなく、「肩、上腕、肘関節、膝」といった気になる部位からマッサージ法を見ることも可能だ。
紹介したアプリはいずれもスマホ単体で使える。一方、最近はスマホと連携するウエアラブル端末や体組成計で健康にかかわる様々なデータを記録・管理するサービスが広がっている。「毎朝体操」もウエアラブル端末への対応を準備しているという。健康維持に役立つアプリやサービスがますます身近になりそうだ。
(電子報道部 森下寛繁)
[日本経済新聞夕刊2014年6月12日付]
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